2014年3月31日月曜日

アベノリスクにならないか

 アベノミクスは黒田東彦日銀総裁による量的質的金融緩和にばかり依存しているようにみえます。

黒田「一本槍」は大きなリスクをはらんでいます。法人実効税率の引き下げは2015年度以降に先送りされていますが、政権として真っ先に取り組まなければならないのは税制改革です。アベノミクスの経済政策の柱は、税制改革であるはずです。また、TPPにも前向きの姿勢が感じられません。超金融緩和を続けながら、安易な財政刺激に頼るのも疑問です。まさにアベノリスクになりかねません。

2014年3月28日金曜日

軍事費突出の中国

  民主主義国家同士では戦争をしないという「民主的平和論」があります。高橋洋一氏にいえば、カントの「永遠平和のために」などにそのルーツがあるといいます。

民主主義国家とは、男女普通選挙、複数政党制、報道の自由の確保などが基準になっているといいます。中国は共産党の一党独裁、報道は共産党の広報で自由が確保されていないので、民主主義国家とはいえません。一方、日本は曲がりなりにも民主主義国家です。

「民主的平和論」からいえば、中国のほうにより大きな問題があるといえます。

日本の軍事費は、対GDP比で1%ですが、これはデータのある世界139か国中30番目の低さです。一方、中国は対GDP比2%と日本の倍です。

 中国の軍事費の伸びはすさまじく、冷戦後の1992年を100として2012年をみてみると、日本は113、韓国は192、ロシアは125、米国は137であるのに対して、中国は623です。中国だけ桁違いの伸び率になっています。その中国が、日本のことを軍国主義と言っています。おかしなことですが、安倍首相の右より政治を指しているのでしょう。もう少し国民のためにも、また世界のリーダーとなるためにももう少し賢く行動してほしいものです。
 
 

2014年3月7日金曜日

毛沢東もPM2.5にマスク

  中国の空気汚染は、いよいよ酷いようです。写真は、中国に出ていたものですが、とうとう毛沢東の肖像にマスクがかけられました。中国の象徴である毛沢東にマスクをかけるなどは、不敬罪です。

中国の電力の多くが石炭によるものです。そしてその石炭の質が悪く、その排気ガスで視界が見えなくなります。見えなくなるだけなら、まだしも、空気が汚染されます。特に東北三省の石炭は劣悪です。昔、満州帝国があった頃に、その東北三省では、売れるような農作物は作れず、日本はこの政体を維持するために、石炭を買うために大きな資金を投じました。しかし、日本に持ち帰っても製鉄用の溶鉱炉には使えず、大きな赤字だったそうです。

車用のガソリンも精製が悪く、二酸化硫黄が生じます。これをもっと精製するといいのですが、費用がかかります。

最近は、PM2.5よりももっと小さな粒子も問題になって来ているようですが、中国の測定器では測れないようです。

結果的に電力は、原子力発電に大きくシフトをせざるを得ないのでしょうが、それでは、どこに作るのでしょうか。多分、日本や韓国、ベトナムに近いところに作り、核の廃棄物は新疆ウイグルの限りなく西に貯蔵庫を作ることになるでしょう。

2014年3月3日月曜日

この円高・株安はソロスの仕掛け?

 ジョージ・ソロス氏が、スイスのダボスで安倍晋三首相と会った122日を境に、円相場は11ドル=101円台まで上昇。日経平均株価は半月で10%も下げました。日本を標的にした売りが発生したのは間違いありません。

今回の株安・円高は新興国不安と捉えられがちですが、実はヘッジファンドや投機筋がアベノミクスに飽き、先行きに懐疑的だという現実があるといいます。

安倍内閣の成長戦略にみるべきものがほとんどなく、「安倍首相は改革者」との見方は後退しています。むしろ東アジアでの地政学的リスクを高めかねない人物とのイメージが広がっています。

日銀の追加緩和への期待が急速に後退したのも一因です。リーマン・ショック以来、市場では「量的緩和に消極的な中央銀行の通貨は上がる」というセオリーが根強いのです。

お金は有効に使ってほしいものです。