2012年12月10日月曜日

宮田重樹氏の「死ぬまで寝たきりにならない体をつくる」(22)


(昨日からの続きです)

食事内容で「健康寿命」は大きく変わる
健康と若さを維持するには、日々の食事が重要です。
高齢者が心がけるべき食事は、「若さを保つための食事」です。
老化防止には、「鶏のささみ」や「牛のもも肉」「赤身の刺身」などが効果的
「老化を防ぐ」という意味では、もっとも効果のある栄養素はタンパク質です。

◎――目安は、1日体重1kgにタンパク質1g
むしろ高齢者こそ、意識してタンパク質を多く含む食品を食べたほうがいい。
良質なタンパク質を多く含み、脂肪分が少ない鶏のささみや牛のもも肉、あるいはマグロなどの赤身の魚、また牛乳や卵、植物性のタンパク質を多く含む豆腐などの食品です。

タンパク質は一度にたくさん摂っても体がすべてを吸収できず、余った分は体脂肪に変わってしまいます。ですから、肥満を防ぐためには食べすぎないように意識することも必要です。



70歳以上の場合はさすがに体が必要とするタンパク質の量が減少してきますから、2割ほど差し引いて体重1kgにつきタンパク質0.8gを、1日の摂取量の目安にするといいでしょう。

ミクロの視点で見ると、老化とは細胞の酸化のことです。つまり、体が少しずつ錆びることこそが、老いるということなのです。
細胞を錆びさせる原因は活性化酸素ですが、食べ物をとおして摂取できる栄養素の中には、この活性酸素を無害化し、体が錆びるのを遅らせる効果を持つものがあります。つまりは、ミクロのレベルで老化を予防してくれるのです。
こうした栄養素のことを「抗酸化物質」と言い、主に次のような栄養素が該当します。
①ビタミン類……ビタミンA C E
    ミネラル類……セレン、亜鉛
    脂肪……ω―3系多価不飽和脂肪酸(αリノレン酸、EPADHA)
    植物化学物質(ファイトケミカル)
     コエンザイムQ10やグルタチオンなど

簡単な方法として、毎日リンゴとバナナ(あるいはオレンジ)を半分ずつ食べることが、おススメとして挙げられます。
この3つの果物には、ビタミン類やファイトケミカルを中心に抗酸化物質が多く含まれており、適量を食べ続けることによって細胞の酸化を防ぐと同時に、認知症の予防にも大きく効果があるという、米国コーネル大学・リー教授らの研究があります。

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