2012年11月20日火曜日

宮田重樹氏の「死ぬまで寝たきりにならない体をつくる」(3)


(昨日からの続きです)

日本人のほとんどは、生活習慣病で亡くなっています。
私たち日本人の死亡原因の第1位は、ガンです。その割合は全体の3割程度、およそ3人に1人はガンによって命を失います。わたしの父も胃ガンで亡くなりました。
2位は心臓病(心筋梗塞など)で、第3位は脳卒中(脳血管性疾患)です。
心臓病と脳卒中は、ともに血管の病気であり、血管に障害が起きた場所が心臓なら「心臓病」となり、脳で起これば「脳卒中」となります。脳卒中のほうは、先ほど紹介したように寝たきりの原因としても最大のものとなっています。

日本人の死因のワースト・スリーは、どれも原因の大部分が日々の生活習慣にあります。
私たちが日々の生活の中で行動した結果、病気を引き起こしてしまう要因が少しずつ積み重なり、結果として引き起こされてしまう部分が大きい病気だとう考えられています。

こうした病気のことを、医学的には「生活習慣病」と言いますが、腰痛や肩こり、虫歯、歯肉炎といったとても身近な病気も、日々の姿勢の悪さや誤った口腔ケアの習慣、つまりは「生活習慣」に原因が求められることが多いので、「生活習慣病」の一種だと考えられています。

生活習慣病は寝たきり状態や介護を必要とする生活に、直接的にも間接的にもつながることが多いのです。
介護状態に陥る確率は、自分でチェックできます。
平らな床に立って、右足・左足それぞれで片足立ちがどれだけできるかを測ってみてください。
廃用症候群の前兆となる「運動器不安定症」の有無を確認するテストです。

片足立ちは全身の筋肉や関節をまんべんなく使うため、右足と左足の平均値を下の目安に当てはめるだけで、筋肉や関節がどれだけ錆びついてしまっているのかを、ざっくりと把握できます。
各年代の平均は次のとおりです。

64歳        50秒以上
6569歳      40秒台
7074歳      30秒台
7579歳      20秒台
8084歳      10秒台
85歳         5

5秒以下の場合、転倒の危険性が大きいと言えます。
筋肉や関節、また運動を行うための骨格や神経などのことをまとめて「運動器」と呼びますが、この運動器の問題は、年代で言うと50代から急増してきます。

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