2012年11月26日月曜日

宮田重樹氏の「死ぬまで寝たきりにならない体をつくる」(9)


(昨日からの続きです)

運動不足の人でも、2週間で習慣化できます。
特に意識して取り込んでほしいのが、なんと言っても日々の運動なのです。
とかく「運動」というものは、取り組むのにある種の決意・エネルギーを必要とするからです。また、取り組んでもすぐに三日坊主になりやすい性格のものですから、それを防止するためにも「やろう!」という意志の力がいるからです。

「運動不足は介護生活への特急チケット」だと考えて、強い意志を持って日々の運動を続けていくことです。
人間の体は、2週間ぐらいで変化してトレーニングの効果が出てくるようになっていますから、2週間続けることができれば効果を実感でき、そのまま習慣化することが可能でしょう。

いつも同じ運動ばかりでは、せっかく頑張っているのに、廃用症候群やその先の「寝たきり」を予防する効果が低いのです。
高齢者が体の機能を十分に維持していくのに必要な運動が、1つではないからです。

肉体的な能力を総合的に維持するためには、運動もいろいろな種類のものを組み合わせて行い、体の中のさまざまな部位を、バランスよく鍛える必要があるのです。
散歩だけでは寝たきり生活を十分に防止できません。

高齢者の方にぜひとも運動してほしいのは、主に肉体的な廃用症候群を防ぐためです。
生活活動能力を効率よく維持するには、主に「筋持久力」「下肢体幹筋力」「バランス」の3つの運動能力を鍛えるとよいことが分っています。

【①   筋持久力】
家事や歩行などを長く続けるための運動能力で、運動的な生活をしていないとすぐに低下
してしまいます。
【②   下肢体幹筋力】
これは、要する足腰の力、下半身の力のことです。
腕の筋肉は維持されやすく、70歳でも腕を曲げたりする筋力は、若い頃の70%程度に維持されます。
対して、足腰の筋肉は衰えやすく、膝を伸ばす筋力と曲げる筋力は、70歳で若い頃のおよ
そ半分程度になってしまいます。
【③   バランス】
全身のバランスをとる能力が低下すると、途端に転倒しやすくなり、立ったり歩いたりするこ
とに不安を感じるようになります。

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