2012年10月29日月曜日

原田泰氏の震災復興欺瞞の構図(38)


 前日からの続きです。
「捕獲理論は、何か問題があると、すぐにきちんと規制しろの大合唱となる日本のマスコミの思考法に根本的な疑問を投げかけている。原子力発電所を、今すぐに止めることはできないから、規制機関は依然として必要である。また、原子力発電を止めるにしても、どのように止めるかの規制がいる(止めてもきちんと処理をしなければ半永久的に放射能を出し続ける)

うそをついているうちに真実が分らなくなってくる
「しかも、現実はさらに恐ろしい。政府の事故調査・検証委員会中間報告書(20111226)によれば、福島第一原発を管理していた東電の人々は、事故が起きたときの緊急用非常冷却装置の使い方を知らなかったという。現実には、規制されていた人々が、規制していた人々と一緒になって、原発は安全だと言い張っているうちに、安全でなくなったらどうしたら良いかも分らなくなっていたのだ」
恐い話です。しかし、真実です。東電の人は、優秀な人がたくさんいっているだろうなと思っていましたが、単なるテストの点数がよかっただけだったのでしょうか。

「太平洋戦争中、わが軍は常に大勝利と国民を欺いていた大本営が、ウソをついているうちに、自分たちがどれだけ負けていて、その上でどう戦ったら良いのかも分らなくなっていったのとよく似ている。

原子力発電を進めてきた大きな要因として原発の発電コストは圧倒的に低いという認識があった。それがなければ、そもそも原発安全神話を作る必要もなかった。

コストが低いと認識していたからこそ、巨額の地元対策費を配布しながら、原発を造り続けて54基も持つことになっただろう」

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