2012年4月29日日曜日

佐高信の「原発文化人50人斬り」(8)

堺屋太一
21世紀のエネルギーを考える会・みえ』がある。この会の目的は『原発反対』の運動をつぶすことであり、それに原発でもうけている労働組合のボスも参加している。
原発反対の封じ込めに陰湿な手を使う東京電力の“秘密部隊”を一時、東電のCIA、つまり『TCIA』と呼んだことがあるが、電力会社すべてにCIAがあり、いまや、電力会社そのものがCIAと化したとも言える。彼らによって『世論』までがつくられるのであり、堺屋は当時から、そのエージェントの役割をはたしてきた。
弘兼憲史
弘兼憲史を代表格とするそれら原発文化人をここでもう一度列挙する。
養老孟司、茂木健一郎、吉村作治、勝間和代、蟹瀬誠一、荻野アンナ、幸田真吾、福島敦子、星野仙一、金美齢、福澤朗等々。
早大時代、漫画研究会に属していた弘兼は、サントリー、資生堂と並ぶ『広告の御三家』だった松下電器に入る。そして宣伝の仕事をするのである。
自立している人間は松下電器や松下政経塾ならぬ松下未熟塾には入らない。
『もっと大人になれ』と何度も忠告する弘兼は『現実面で言えば、会社の中で、上司にタテついていいことは何ひとつしてない。こう言うと、“長いものに巻かれろ”的で、少し寂しい気持ちになるが、これが現実だ』と説く。『上司にタテついてカッコイイのは、ドラマの世界だけ』というのだ。
『全国エネキャラバン』で原発の安全制について講演し、『東田研に聞け』なる東電との合作マンガで原発のPRにつとめ、多額の広告料をもらったであろう弘兼と対照的なのが同じ漫画家のみうらじゅんである。みうらは最近、東電から四コマ漫画を描いてくれと言われたと告白している。ギャラは500万円以上。それを断った理由を、『僕みたいな奴にたくさんギャラをくれるのは怪しいじゃないですか』と明かしているが、弘兼よ、聞いているか!

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