2012年2月19日日曜日

橋下徹氏の3改革

 橋下徹氏率いる「大阪維新の会」は、大阪府知事、大阪市長のダブル選挙で圧勝し、橋下氏は、「行政部門が政治をやっている」と、府職員の“出過ぎ”を厳しく抑えた。「行政部門は選ばれた政治家の言うことを聞くべきだ」と述べ続けています。「選ばれた私の言うことを聞かない職員には辞めてもらいます」と言い放ちました。

屋山太郎氏が産経新聞「正論」に寄稿したものです。

橋下氏が提起している「職員基本条例案」は、職員の能力に応じて昇給や降格を行い、。局長は公募によって選ぶというものです。安部晋三政権時代に構想され、後に成立した「国家公務員制度改革基本法」の考え方と全く同じだといいます。

加えて橋下氏が提案しているのは、「教育基本条例案」で、校長などの公募制と職員の能力評価を給与に反映させるというものです。橋下氏は知事就任直後、文部科学省が行っている全国学力テストの結果を、市町村別に公表すると宣言しました。これを押さえにかかる文科省を「バカ」呼ばわりし、「クソ教育委員会」ともののしって、ついに全国で公開されることになりました。この結果、教育現場は見違えるように活性化したといいます。

文科省は「テストの公表は学校現場に過度な競争をもたらし、不当な学校序列化を招く」と、日教組の言い分を丸ごと取り次ぐ愚かさでした。

社会の動きに対応しない組織はいずれ破綻します。橋下氏の大阪都構想の前から、新潟県と新潟市の「新潟州」構想があり、愛知県と名古屋市の「中京都」構想もありました。ほとんどマスコミに取り上げられなかったように思います。

橋下氏は、国、地方の統治システムを問う大阪都構想、公務員のあり方を律する職員基本条例案、そして日教組の学校支配を砕く教育基本条例案という3つの課題を突きつけて変革を迫っています。これらの3点は大阪を超え、日本を動かすテコになるかもしれないと屋山氏は書いています。橋下市長のような人物は危険を感じないわけではありませんが、今のような混沌とした時代には必要なのかも分かりません。

0 件のコメント: