2011年10月20日木曜日

東芝・日立・ソニーの液晶連合(3)

 新会社はINCJを割当先とする第三者割当増資を行い、INCJ2千億円を出資します。

 新会社の株式保有比率はINCJ70%、ソニー、東芝、日立がそれぞれ10%となる見込みです。

“日の丸連合”の誕生は、液晶の雄として成長してきたシャープの戦略にも重大な影響をもたらしそうです。

シャープは、リーデイングカンパニーの地位を失うことになります。シャープの片山幹雄社長は経営方針説明会で「赤字の市場では戦わない」と述べ、採算が悪化していた中型テレビ用液晶事業からの脱却を宣言。液晶テレビを生産の代名詞だった亀山工場の大半を、中小型パネル生産に転換するなど、大幅な戦略転換を図ったところだった。

この3社合併がうまくいくかどうか。産業革新機構などが、音頭をとらずに、東芝が日立、ソニーを吸収合併するのであれば、まだ可能性もあるでしょう。液晶ではありませんが、2000年に通信キャリアが合併した折に第2電電(DDI)KDD、日本移動通信(IDO)が合併した折に、稲盛会長は対等合併などあり得ない。DDIが主導権を持ってやっていくと言いました。3社合併でどうなることかと皆思いましたが、DDIが主導権をもつことによって、うまく運営されています。今回のような経営経験が乏しい産業革新機構が主導権を持って経営するというのは、どうも理解できません。5年後には経営がうまくいかず、分裂して、元に戻るか、海外の企業に売却しているでしょう。

不思議なのは、液晶に関しては、日本ではシャープが早くから開発し、性能も一番いいと思います。また、シェアも圧倒的にNo.1です。なぜ、シャープを盛り上げようとしないのでしょう。世界で冠たる液晶メーカーにすべく協力を惜しまないという態度がとれないのでしょう。

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