2011年9月4日日曜日

地震の直前予知(2)

 一方で、同じ東大の地震研究所の平田直教授は「今ある観測網で前兆が見つかる可能性がある限り、予知への努力は必要」と話しています。「コンピューターの計算や岩石を壊す実験では、巨大地震に先んじる前兆すべりを再現できる」と主張しています。そして、「地震は同じ場所で繰り返す」と考えています。ゲラー教授や世界の大勢からはずれています。東海地震の予知で避難などが成功すれば、不意打ちに比べ被害者数が4分の1に減るとの試算にも注目しています。しかし、これは「たられば」理論で期待は出来ませんし、無駄な研究に税金を使っているように思います。

平田教授は、前兆すべりが小さくて見逃がしの恐れも認めますが、研究は諦めない。不意打ちには「東海地方は住宅の耐震化率が高く、予知以外の努力も進む」と話していますが、すっきりしません。

知りませんでしたが、国が直前予知を目指すのは東海地震だけです。全国では1050年以内に起きる海溝型地震などの規模と確率を「長期予測」として公表しています。東海地震のみに費用を投じているのは、首都圏で人口が多いということでしょうが、今回の東日本大震災でも東北での地震の確率は非常に低かったはずです。福島でもそうです。東海は直近の地震の確率が高いということで菅首相は浜岡原発を止めました。ゲラー教授が言うように地震はどこで起こるかわからないというのが、真実でしょう。東海地震だけに備えて直前予知を目指すのは、おかしいと考えます。地震差別です。

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