2011年6月28日火曜日

中国一の金持ちの村―江蘇省華西村(2)

 華西村の成功は、50年以上も党書記などで村に君臨してきた呉仁宝氏(82)の指導者によるところが大きいと云われています。

呉氏は「工業を始めたことが今日の成功につながった」と振り返っています。貢献度に応じて利益が分配されます。収入の8割は、村への投資が義務づけられており、個人が使う場合は許可を得なければなりません。

花壇の花を勝手に摘めば罰金1万円、賭博をしたら罰金100万円など、独自の厳しい規則がいくつもあるようです。

華西村の村民はもともと1500人あまりしかいませんでした。ここ数年は、周辺の20村を吸収し戸籍人口が約3万人に膨らみました。新住民には旧住民のような手厚い福利厚生はありません。

河南省出身の出稼ぎ労働者は「同じ仕事をしているのに、こっちは住む家も狭く、収入は地元の人の3分の1にもならない。でも故郷の暮らしよりはずっといいので帰りたくない」と複雑な心境を口にしました。出稼ぎ労働者はみな、華西村の戸籍取得を夢みています。数年前までは、村民と結婚すれば簡単に戸籍を取得できましたが、今は不可能に近いということです。

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