2011年3月12日土曜日

ボケてたまるか(2)

 言語学者の外山滋比古氏(87)も、昨年、『ゆっくり急ぐ』を上梓しました。執筆意欲は衰えるどころか、ますます盛んだそうです。大事にしていることは喜怒哀楽だと外山氏は言います。

「年をとって仕事から離れると、人は喜怒哀楽をなくしてゆきます。これが頭が働くなる大きな原因」と言います。

人間は、嫌なことや苦しいことにぶつかって乗り越えようというときに、力を発揮する。

感情を高めることが、ボケ防止につながるといいます。もうひとつ、外山氏が心がけているのは、料理をすることだそうです。

「手を動かすのが大切だと思うんです。私は10年ほど前から料理をするようになりました。手を動かし、精神を集中して行うのが、素晴らしくいい。朝と昼は自分で作っています。鍋物が多いのですが、煮えにくい食材から入れていく。頭を使いながら、見た目もきれいにする。手をつかうことで、頭の働きもよくなります」と話します。

その認知症とはどういう病気なのでしょうか。

「認知症にかかる人は、65歳前後から増え始めます。日本では、70代では10人に1人ほどですが、80歳を越えると急速に増え、3人に1人になる。自分だけはならないと、考えないことです」

こう警告するのは、認知症介護研究・研修東京センター本間昭センター長です。加齢による物忘れと、認知症による記憶障害はまったく別のものだといいます。

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