2010年8月15日日曜日

菅氏はしょせん総理の器ではなかった(2)?

  昨日は、河村たかし名古屋市長の菅首相に対する意見を書きましたが、今回は、自民党政調会顧問の岩國哲人氏、東京大学名誉教授の坂野潤治氏のコメントを載せます。

 「菅氏は所信表明で普天間問題について、まったく触れていません。菅さんがなぜ総理になったのかといえば、鳩山前首相が普天間問題で躓いたからで、前任者とどう違うのかを明確にすべきですが、語らずに逃げてしまいました。菅氏は01年、民主党幹事長として、沖縄を訪れたときに「沖縄に海兵隊は要らない」と発言しています。また“欠菅”所信表明演説について追及を避けるために予算委員会も開いていません。早期の解散総選挙を望んでいます」。

 また、別の人は、菅さんは生粋の野党体質、総理には向いていないと語っています。

 東京大学名誉教授の坂野潤治氏は、「菅さんの口から出るのは、『財政再建のためには消費税増税は必要です』『日本がギリシャになっていいのですか』というような脅し文句ばかりでした。菅さんは、他人のために何かやる人ではなく、自分のためにしかやらない「ミーイズム」の権化のような人です。市民運動をやっていたといっても、欧米の社会主義者のように底辺のひとたちの生活をよくするために活動したという経験はありません」と話しています。

 さらに「経験に基づいた理念やビジョンがないから、『ブレーン』と呼ばれるような人たちの意見をすぐ鵜呑みにする。消費税を上げても、景気を回復するという説など、内閣府参与の小野善康・大阪大学教授の受け売りで、なんの説明もなく、それを国民に突然つきつける。

 鳩山前首相も普天間問題では『ブレーン』の意見ばかりに耳を傾けたために失脚しました。菅さんも鳩山さん同様、党内でまったく議論せずに『ブレーン』の言うがままに重要な政策について軽々しく発言してしまった。これでは、総理はもちろん、党首の資格もありません」と強烈です。

 また、「日本の総理はコロコロ変わるので、対外的に好ましくない」といって、退陣を拒んでいますが、第3次桂内閣は、国民の不満を前にして62日間、2ヶ月で退陣した例もあるので、遠慮なくさっさと退陣すべき」と語っています。

 たしかに、菅首相の居座りを容認しているのは、コロコロ替わるのはよくないという海外への体裁の問題だけです。勇気を持ってやめるべきでしょう。しかし、先にも書きましたように菅直人という男は、自分から辞めるという人間ではありません。9月の代表選挙で敗れて退場願うほか、ないのでしょう。

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