2010年6月27日日曜日

iPad「青色光」が心と体を蝕む


iPadは、4月3日にアメリカで発売後、その販売台数は2カ月で200万台を突破し、日本でも5月28日から発売しました。好調に販売を伸ばしており、出版業界、印刷業界、製紙業界に暗い影を落としています。

“ 好事魔多し”かも知れませんが、アメリカではiPadのユーザーに健康上の問題が出ているようです。週刊文春の7月1日号によりますと睡眠との関係に触れています。米紙ロサンジェルス・タイムズによりますと、iPadをベッドで読むと睡眠習慣に影響する可能性があると報じています。就寝前にiPadを使えば、その光で脳が刺激されて、眠りにつくのが遅くなる可能性があり、体内時計に影響するかもしれないと書いています。

要は、iPadはバックライトにLEDを使用していますが、iPadを見るということは、LEDライトを目に直接当てるのと同じ。iPadは、白色光の中でも青色を強くしてあり、青色は、脳を覚醒させる働きがあります。また、iPadはタッチパネルを指で操作しているうちに目に近づけやすいということなどを指摘されています。

早稲田大学の柴田重信教授は次の3つの危険性を指摘しています。
①覚醒効果
夜、寝る前に使うと、光が明る過ぎるので、頭が冴えて眠りにくい。
②睡眠物質の抑制
人間は、暗くなると、脳の松果体からメラトニンという睡眠物質が分泌されて眠くなりますが、夜間に強い光を浴びるとメラトニンの生産が抑制されるうえに、分泌も悪くなります。
③体内時計が遅れる。
その症状がひどくなると、心身のあらゆる病気の原因になる

 ということで、iPadは夜11時以降の使用はやめること、とくにこどもには夜間は使わせない方がいいようです。

いずれにしろ大きなデイスプレイでいい色を出そうとすると明るくします。そうすると、当然、目に悪い、睡眠不足が生じて、体に悪いということになるようです。わたしは、小説などは、布団に入って、朝まで読むことがあるのですが、そういう使い方は、iPadの場合は、もっとも悪いようです。

1 件のコメント:

田中潤一 さんのコメント...

田中と申します。いつも興味深く拝読致しております。
本日の内容に関してですが、非常に興味深く重要な問題であると思います。電子書籍などと眼の健康との問題で光源の影響は重要な要素の1つと思いますが、私は文字やイメージを近距離で見ること自体にも大きな問題があると考えております。近距離で見ることは焦点が近視状態になることに加え、両眼の視差が大きくなります。視差のことはこれまで意外と問題にされることがなかったように思います。この視差の問題に関して私は1つの考案を致しました。下記ページにその解説を公開しております。
http://www.te-kogei.com/patent/koho_imageglass.html
よろしければご覧頂ければ幸いです。