2010年5月26日水曜日

小沢事件の検察審査会

 この検察審査会というのは、いつ設置されたのでしょう。市民目線で、容疑者を裁こうというのかもしれませんが、裁判員制度よりも危険を感じます。裁判員制度は、正規の判事が審議に加わりますが、この検察審査会というのは、議決に加わるのは、素人ばかりです。11名の審査員を素人の中から無作為に選びます。そして審議するのですが、これには、補助弁護士が付きます。これが曲者です。そして、今回の小沢事件でもそうですが、検察審査会の議決は、この補助弁護士の言いなりになるようです。素人が、検察が捜査した証拠をすべて目を通すのは、神様でも不可能でしょう。不思議だったのは、検察が聴取したり、ガサ入れを行っても「起訴できない」となったものが、11人の審査員、全員が「起訴相当」としたことです。こういうことは、意見が必ず分かれるものです。7対4とかの多数決でそうなったというのなら、理解できるのですが、11対0です。
 この審査会には、法律解釈や事実関係を説明する補助弁護士が付くわけですが、この補助弁護士の意向で、この検察審査会はどうにでもなる気がします。そして、今回、検察審査会の議決分を作ったのも補助弁護士です。5月19日の日刊ゲンダイによると、今回は、ヤメ検でヤメ判の米澤敏雄弁護士(73)でした。
 小沢氏を『絶対権力者』などと感情を前面に出した議決分を作成していますが、これは法曹界からも異論が出ているようです。そして、今、米澤弁護士は、行方知れずのままのようです(上記、日刊ゲンダイによる)。
 しかし、この検察審査会というのは、見直すべきであるような気がします。あまりにも危険です。検察審査会の審査員は、いろんな意見を持つ専門家が行うと思っていました。結局、検察庁が起訴できないものを必殺仕置人よろしく審査会が、被疑者の罪を暴くという感じです。

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