2010年1月29日金曜日

中国の言論統制

 インターネット検索大手の米グーグルが、中国政府が「ネットの検閲」をやめなければ「中国から撤退も辞さない」と強硬に表明しました。これにクリントン米国務長官も「検閲は世界人権に違反する」と大上段にふりかぶり、メディアもこれに同調しています。産経新聞なども「グーグルは中国側の営業的な懐柔策に乗ることなく、本気で交渉に臨んでほしい」と書いています。
 どうもメデイアも中国を先進国と同じにしようとしていますが、少し無理があります。どうもこれらを書く記者は、日本の机の上に座って、書いているようです。グーグルがいうのが正しいと思っているかもしれませんが、ある面の危険を感じます。世の中がインターネットで動かされる感があります。とくに中国の場合は、まだまだ発展途上国です。ソビエトの崩壊を忘れておられないと思いますが、これを境にソビエト連邦はアメリカの思うままに解体されました。ロシアの国民は、貧苦に喘ぎました。石油が出てきたので、どうにか生活は落ち着いていますが、アメリカに対抗する力もなくなりました。西ドイツは、ベルリンの壁の崩壊とともに統一されたのは、いいのですが、その後、ドイツは経済の低迷に悩みました。中国は、まだまだ言論統制しないと、分裂する危機があります。分裂すると、どうなるでしょう。ソビエト連邦が崩壊した以上の影響が出ます。世界の景気は、凋落するでしょう。中国によって、辛うじて踏みとどまっている日本や世界の景気も底なし沼に落ち込みます。今、中国を崩壊させるべきではありません。
 多少の不自由さはあるでしょうが、わたしたちは、中国に行って、それほどの窮屈さを感じません。入ってはいけないところに入ろうとするルポライターは不自由を感じるでしょうが、ほとんどの人が中国にいて、不自由を感じません。昔は、電話は盗聴されていましたが、今はそういうこともありません。中国の幹部たちとも話しますが、発言を好ましくないと言われたこともありません。しばらくは、グーグルなどの発言に惑わされずに、見て上げた方が、結局は世界のためにいいと信じています。

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