2010年1月19日火曜日

中国の不動産バブルの崩壊

 崩壊というのは、多少言い過ぎでしょうが、かなりそれに近い線まで低迷するでしょう。中国では、不動産が上がり過ぎて、不動産を持っている人と持っていない人で階級が分かれています。すなわち、不動産を持っている人は、富裕層で、持たない人は貧困層といった具合です。北京、上海などは、日本よりも高くなったと言えます。とてもサラリーマンには買えません。しかし、少し前には買えたのです。だれもが、こうも高くなるとは思っていませんでした。買えなかった人は、今は高くなりすぎて買えず、賃貸住まいです。
 中国政府は、この行き過ぎた不動産投資に抑制をかけることにしました。すなわち、不動産を購入するときの頭金は、これまでゼロでも買えましたが、これ以後は、40%です。そして、金利も0.5%上げました。金利は、為替や景気、株に対する影響もあって、すぐには大幅には上げられないでしょうが、頭金40%は少しきついと思います。これまでは、頭金がいらなかったので、比較的何も考えずに買えましたが、40%となると、そうはいきません。自分で貯金してからと思っていますと、貯まるスピードよりも値上がりのスピードの方が速いので、永久に追いつきません。あとは、両親からの支援でしょうが、普通のサラリーマンの場合は、両親もそれほどお金を持っていません。
 ということで、崩壊というのは、行き過ぎでしょうが、もうあまり上がらなくなるでしょう。投機目的で、2つ、3つとマンションを買っていた人が苦しくなり、投げ出し物件が出てくるでしょう。これに経済の回復が遅れると、アメリカのようなことが起こります。  
 バブルというのは、バブルの中にいる時には、分かりません。過ぎ去って初めて分かるという厄介なものです。人間、“足るを知る”が大事なようです。

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