2010年1月17日日曜日

太陽光発電に比べて損な風力発電

 1月11日の産経新聞によりますと、太陽光発電に比べて風力発電は損なようです。全国で稼働する大型の風力発電設備は平成14年度には576基でしたが、現在は1500基に増加しているようです。この7年間で2.6倍に増えたことになります。
 昨秋から始まった新制度で、太陽光発電の場合は1kWH当たり48円で買い取ってもらえるのに対して、風力発電を併設していると、太陽光発電以外の電気が配電線に流れないようにする逆流防止装置を設置しなければ12円前後に抑えられます。これまでの買い取り価格は太陽光、風力にかかわらず自然エネルギー分は、24円でした。
 逆流防止装置は費用が数十万円する上に、小型の風力発電設備に設置するのは技術的に不可能だといわれています。小型設備を併設しているユーザーからは「損をするので撤去したい」という不満が、業者や国に寄せられているといいます。このために小型風力発電設備メーカーの「ゼファー」は昨年12月に減少分の差額となる1kWH当たり36円を補填することを決定しました。
また、一方で、風力発電所の周辺では、健康被害を訴える人が出て来ました。報告は全国にまたがり、特定疾患がないのにめまいや動悸、耳鳴りなどの悩まされるといいます。風車の回転による100ヘルツ以下の低周波数の音波が原因ではないかという指摘もありますが、因果関係は現時点では不明だそうで、時間をかけて調査します。
 風力発電は、グリーンエネルギーの代表のようにいわれていましたが、いろいろ問題が出て来ました。また、渡り鳥が風車に当たって死ぬということで動物愛護協会からもクレームが出ていることも報告されています。国も太陽光発電を世界一にしようと思っています。風力発電には、それほど興味を持っていないのでしょう。残念ながら太陽光発電メーカーは大手が多いのに対して、風力発電はベンチャーが多いために経産省への働きかけも弱いということもあるかも分かりません。

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