2009年5月31日日曜日

小沢氏秘書が保釈

 26日、民主党の小沢一郎代表代行の公設第一秘書の大久保隆規被告(48)が保釈されました。かれは、西松建設の献金事件にからむ政治資金規正法違反事件で起訴されていました。保釈決定に関して、検察側は、準抗告をしておりましたが、東京地裁は、これを棄却しました。大久保秘書は、今年の3月3日に逮捕以来、東京拘置所(東京・小菅)に84日間拘留されていました。
 保釈にあたり、大久保秘書は、弁護士を通じて、「政治資金規正法に従って、適切に処理し、政治資金収支報告書の正しく記載した。法を犯す意図などやましいことをした覚えはありません。裁判の中できちんと争う」とコメントしています。今回の逮捕では、大久保秘書が自白を始めたというガセ情報も流されたりしました。検察戦略に踊された感がありました。
 そう遠くない日に裁判が始まると思います。それにしても、小沢氏は、政治家の中で献金金額は、71位です。もっと多額の政治献金をもらった人がたくさんいます。よく分からないのは、日本医師会、建設業界が作っている献金団体から献金されたものは、問題なく、西松建設が作った献金団体から献金を受ければ、なぜ違法になるのでしょうか。また、同じ献金団体から献金や事務所の提供を受けた二階大臣は、問題なかったのでしょうか。今回の事件は、どう決着するのでしょう。先に書いた西川社長の件から比べると小さな金額です。検事になった人は、こういう事件を徹底的に洗ってほしいものです。

2009年5月30日土曜日

米政府、日産に1000億円融資

 日産自動車は、米政府に電気自動車(EV)のために低利融資を申し込んでいましたが、適用されるようです。融資額は、1000億円を超える見込みです。米メーカー以外では、初めての適用になります。
 オバマ政権は「グリーン・ニュー・ディール」政策に基づく融資制度で、EVなど環境対応車や電池の開発、製造する会社に総額250億ドル(約2兆3500億円)の資金を用意しています。定額給付金の総額とほぼ同じです。麻生政権のように15兆円を箱ものや天下り機関などに落とすのとは、大いな違いがあります。
 日産は、来年度を目標に日米欧でEVを発売する予定で、米国でも電池と車体の生産を計画しています。ハイブリッドカーで、トヨタ、ホンダに大きく遅れをとった日産が起死回生のEVでしょう。しかし、米政府から融資を受けての開発ですから、特許などは、米国の日産に属するのでしょうか。多額の開発費用がかかるのは、理解できますが、なぜEVからでしょう。ハイブリッドまで手が回らないのでしょうか。しかし、EVであれば、足回りが簡単なので自動車メーカー以外でも作れそうです。家電メーカーも開発を進めたらどうでしょう。昔、任天堂がテレビゲームの開発を始めた時に所詮、花札・トランプメーカーがやることだから、たかが知れていると言っておりましたら、大手電機メーカーがどこも勝てない高収益のメーカーとなりました。一時はソニーもゲームでいい線をいっていましたが、もう大敗です。日本の自動車メーカー以外が、EVに乗り出すと非常に面白いと思います。
 しかし、日本メーカーがアメリカの政府資金を借りるとは、日本の経産省、財務相などは、何をしているのでしょう。先の定額交付金もEVの開発などに回していれば、どれだけよかったかと思います。

2009年5月29日金曜日

日本郵政、西川善文社長の件(2)

 昨日からの東京アウトローズWEB速報版の続きです。全文、記載します。
 『07年10月1日、郵政民営化によって、「独立行政法人郵政簡保機構」が誕生した。その資産は、郵便貯金約130兆円、簡易保険約110兆円。つまり、240兆円もの巨額資金を保有する世界最大の金融機関が誕生した。
 この郵政簡保機構は旧勘定として日本郵政株式会社と分離されている。同機構には、旧郵政省の総務審議官であった平井正夫(日本データ通信協会理事長)が初代理事長に就任した。日本郵政と郵政簡保機構との分離は、国民の財産である同機構を〝捨て石〟として資本の餌食にするためである。
かつて道路公団民営化のプロセスでも、民営化会社と特殊法人日本高速道路保有・債務返済機構との分離があり、40兆円の債務がこの特殊法人に飛ばされた。また、国鉄の分割民営化では、旧清算事業団(承継団体=鉄道建設・運輸施設整備支援機構)に巨額債務が押しつけられ、結局、国民の血税であがなわれた過去を決して忘れてはいけない。我々は、郵政簡保機構の分離設立の裏にある真実を知るべきである。
 郵政簡保機構は130兆円の資産を西川善文の息のかかった三井住友系の信託銀行に預託した。奇策を弄したマイナス10億円という入札額により、「日本トラスティサービス信託銀行」(以下、日本トラスティ)は、130兆円の資産を預かることに成功した。よほど悪知恵の働くアドバイザーが背後にいたのであろう。
 日本トラスティの株主は3社のみである。三井住友系の「住友信託銀行」と「中央三井信託銀行」、そして国有化された「りそな銀行」が、それぞれ3分の1の株式を保有している。つまり、当時、権力者であった小泉純一郎と竹中平蔵が、影響力を行使できる国有銀行たる「りそな銀行」と、西川善文の影響下にある住友信託と中央三井信託の3行が、日本トラスティのオーナーというわけだ。この日本トラスティは、小泉、竹中、西川の3者にとって、郵政簡保機構の巨額資金を移転させるハコとして最適であった。
 日本トラスティは、宮内義彦が経営するオリックスを救済するため、株式を買い支え、結果、約15%を保有する同社の筆頭株主に躍り出ている。オリックスは、CDS指数が1912・50(09年2月20日現在)と異常な数値を示しており、有利子負債も5兆7000億円に達する。しかし、宮内は郵政民営化の功労者として、報酬を受け取り続けている。それがオリックス救済であり、国民の金が注ぎ込まれているのだ。
一葉散って天下の秋を知る。オリックスの筆頭株主を知って郵政民営化の本質を知る。「郵政民営化」の本質とは、対米従属化と国内利権化のさらなる進展である。それが郵政資金による米国債の購入となる一方で、郵政資産の国内売却という形になってあらわれている。
 ちなみに、日本郵政グループ各社の主な不動産だけでも、簿価で2兆8400億円に達する。この不動産の売却を利権化したのが西川善文であり、その実行部隊は旧三井住友銀行から引き抜いた「チーム西川」である。周知のように、横山邦男専務執行役が現場指揮官として暗躍した。物議を醸した「かんぽの宿」や「旧郵政物件」の不可解な売却問題は、西川および「チーム西川」らの経営責任が問われてしかるべきだ。
 郵政の国内利権化を進める上で、〝マフィア銀行〟である旧住友銀行出身の西川善文は、もっとも相応しい人物だった。しかし、彼らが予想だにしなかった経済恐慌が世界を襲い、国内の政治・経済状況も完全に流動化をはじめた。小泉を筆頭とする「新自由主義」が政権内部でも動揺を来たしていることに、それは端的にあらわれている。
 こうした政治・経済的な流動化が、日本郵政をめぐる利権問題を今回、〝スキャンダル〟の形をとって先鋭的に噴出させた。したがって、西川の辞任および「チーム西川」らの日本郵政からの排除は、様々な意味で今後の大きな試金石になろう。同時に小泉、竹中の「任命責任」も本来問われてしかるべきだが、今回の一連の問題がどのように決着していくのか、注視する必要がある。(敬称略)』
 【文責・企業犯罪研究会】

2009年5月28日木曜日

日本郵政、西川善文社長の件(1)

 かれは、1938年8月3日、奈良県に生まれました。わたしよりも6歳上で、誕生日は1日違いです。西川善文氏のことは、インターネットにもたくさん出ています。これは、東京アウトローズWEB速報版に出ていた一文です。これが、真実であれば怖い話です。こういうことこそ、検察は調査すべきでしょう。間違ったらいけませんので、そのまま掲載します。
 『「かんぽの宿」一括売却問題などで〝国民注目の人〟となった日本郵政株式会社・西川善文社長。もっとも、多くの国民は、この〝陰気くさい〟老齢の男の進退を注視しているに過ぎない。
 もともと西川は、住友銀行の頭取であった。2001年、同行はさくら銀行と合併し、三井住友銀行に衣替えし、西川が初代頭取に就任した。それを10年遡る1991年には、西川は専務として、住友銀行「戦略金融統括部・融資三部」の総指揮をとっていた。「融資三部」は、同行の不良債権を処理するセクションで、安宅産業、平和相互銀行、イトマンなど未処理の巨額不良債権がうず高く滞積していた。
 この住友銀行の恥部は、〝西川案件〟として処理・封印された。その過程で、西川は指定暴力団・住吉会の企業舎弟であったフィクサー・故佐藤茂の助力を得ている。西川が住友銀行の頭取に就任した時、闇社会の住人はダーティーな西川でも頭取に就任できることに驚愕した。
 こうして西川は、住友銀行の〝闇の部分〟を知り尽くす一方で、故佐藤茂を媒介とする闇社会への〝利益供与者〟でもあった。その利益供与先の一つは、5代目山口組・若頭の宅見勝(故人)に対する150億円である。
 三井住友銀行の初代頭取に就任後のエポックメイキングとしては、同行の経営危機をゴールドマンサックスによる資本注入で乗り切ったことが挙げられる。しかし、このGSからの資本注入は、〝違法行為〟によって完遂されたのだ。
 2002年12月11日、都内でゴールドマンサックスのCEOであるヘンリー・ポールソンとCOOのジョン・セインは、竹中平蔵金融担当大臣(=当時)、西川との間で四者会談を持った。その席上でGS側は、三井住友銀行は国有化しない、との言質を竹中からとり、03年1月に1500億円の資本注入が実行された。そして同年2月、GSの仲介で3500億円の優先株が注入された。
 これは、明確なインサイダー取引であり、竹中のGS及び三井住友銀行に対する一種の利益供与であった。西川は、三井住友銀行の国有化を免れた最大の功労者であると同時に、GSに対する最大の利益供与者でもあった。
 竹中は現職の金融担当大臣でありながら、外資であるGSに利益供与することは許されざる〝犯罪行為〟である。ちなみに、GSの真のオーナーは、ロックフェラーⅣ世である。つまり、アメリカ帝国主義を代表するロックフェラー家の日本における代弁人が竹中平蔵であり、その下手人が西川善文であった。(敬称略)』
 【文責・企業犯罪研究会】
 後編は、明日に続きます。

2009年5月27日水曜日

郵政、西川社長の続投問題

 6月の株主総会で西川善文社長が再選されるかどうか、熱くなっています。日本郵政を統轄する総務省の鳩山邦夫大臣は、強行に西川氏の選出を拒否する構えです。西川氏は、総会に再任を提案の予定です。鳩山大臣が男を上げたのは「簡保の宿」の問題です。滅茶苦茶安い値段で、オリックスグループに落札させました。このときの郵政の算定価格が異常に安いものでした。これを基に落札していますから、落札した方は、大儲けです。売った郵政は大損です。郵政の損は、国民の損です。しかし、鳩山大臣が追及しなければ、シャンシャンと終わっていました。この問題は、解決していませんが、司法も入れて糾弾すべきでしょう。西川氏を全面支援していたのが、竹中平蔵元総務大臣です。竹中氏が総務大臣の間に済ましてしまおうと考えていたのでしょうが、そうは都合よく進みませんでした。“天網恢恢疎にして漏らさず”になればいいと思います。しかし、日本郵政の株を握っている財務相の与謝野薫氏は、西川氏を支援しているようです。
 財界は「政府は民間人を使い捨てにしている」と不満が渦巻いているようです。最後は、麻生首相の決断だそうですので、困ったものです。
 ところで、5月23日の産経新聞に日本郵政グループが平成19年10月の民営化後、初めての東京国税局の税務調査を受け、20年3月期決算で200億円を超す申告漏れを指摘される見通しであることが分かりました。税務調査は、引き続きグループのゆうちょ銀行やかんぽ生命保険に対しても行われますので追徴金は大きく増えるようです。西川氏は、カンポの宿の責任のみならず、この申告漏れ、もしくは脱税(?)についても責任はないのでしょうか?追徴金だけでも、大きな金額になるはずです。なぜ、鳩山大臣以下は、この点を追及しないのでしょう。選挙が近いので、財界の顔も気にしないといけないでしょうが、多くの選挙民は、この処置を注意深く、見つめています。あと、2日わたって、西川善文社長について、他のブログから引用したものを記載します。

2009年5月26日火曜日

巨額赤字企業

 株価は、どういうわけか上昇しています。このことについては、あらためて述べてみたいと思っています。決算発表が相次いでいますが、現在までの最終損益が赤字のワースト20をあげてみます。恐ろしい数字です。なぜ、こうなったのでしょうか。各社それぞれ言い分はあるのでしょうが、どう立て直しを図るのでしょうか。以前、リストラという言葉が流行りましたが、そういうなまっちょろいことでは、すみそうにありません。
 赤字企業      

会社名

赤字金額

(億円)

日立製作所

7880

野村ホールデイング

7094

みずほファイナンシャルG

5800

三井住友ファイナンシャルG

3900

パナソニック

3800

トヨタ自動車

4369

東芝

3435

第一三共

3160

NEC

2970

10

日産自動車

2650

11

武富士

2641

12

三菱UFJファイナンシャルG

2600

13

新日本石油

2516

14

札幌北洋ホールデイング

2090

15

あおぞら銀行

1960

16

エルピーダメモリ

1800

17

ソニー

1500

18

新生銀行

1430

19

パイオニア

1290

20

プロミス

1270


 これだけで、5兆円を超えます。新光総合研究所の集計によりますと、東証一部(金融を除く)1222社の09年3月期の売上高は、前期比で12兆4990億円減少し、経常利益は8兆2940億円減少、最終利益は6兆8920億円減少しています(5月7日現在)。もっと怖い予想は、10年3月期の売上が、前期比33兆6940億円も減るということです。09年、10年の2年間で44兆円以上も売上が減るということです。
 08年度の貿易収支は28年ぶりのマイナスとなる7253億円でした。国の借金は、08年末で約846兆円もあります。愚痴を言っても仕方がありません。是非、団塊の世代のようにがんばって、再度、太陽を昇らせたいものです。経営能力のない経営者には、即刻、退場願いましょう。これは、国会議員、官僚も同じです。


2009年5月25日月曜日

サラリーマン川柳ベスト10

5月22日、第一生命保険がサラリーマン川柳コンクールのベスト10が発表になりました。22回目の今回は、2万1455句の応募があり、それから2月に100句の入選作を発表し、さらに10万票を超えた人気投票の結果で順位を付けたようです。人気投票のやり方は、ハガキなのか、インターネットなのかは分かりません。
 その結果は、次のとおりでした。
1. しゅうち心 なくした妻はポーニョポニョ
2. 久しぶり ハローワークで 同窓会
3. ぼくの嫁 国産なのに 毒がある
4. 朝バナナ 効果があったの お店だけ
5. やせたのは 一緒に歩いた 犬の方
6. 「ストレスか?」 聞かれる上司が その原因
7. コスト下げ やる気も一緒に 下げられる
8. 「パパがいい!」 それがいつしか 「パパはいい」
9. 胸よりも 前に出るなと 腹に言う
10. 篤姫に 仕切らせたいな 国会を
 
「7」は、同数だったのでしょう。わたしが、2月に100句の発表があった時に選んで10句は、次のとおりです。
1. 辞表出し「あずかっとくよ」は ドラマだけ
2. ヒラで終え 町内会で 役員に
3. 能あるが 隠しっぱなしで もう定年
4. 天職を 求めて転職 フリーター
5. 見渡せば いるいる名ばかり 管理職
6. ダメもとで 辞めた会社を 受けてみる
7. 出来る人 出来ない俺が いるお陰
8. 金融危機 慣れたものです 我家では
9. 「ストレスか?」 聞かれる上司が その原因
10. 妻からは いつも低額 交付金

ひとつしか入っていません。わたしが選んだ方がいいのではと思いつつ酒を飲んでいます。しかし、みなさん、うまいですね。来年は、わたしも挑戦してみようと思います。

2009年5月24日日曜日

韓国前大統領自殺か

 今日の夕刊やテレビによると韓国の蘆武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領が自殺したようです。遺書も発見されています。かれは、1946年8月生まれですので、わたしより2歳年下です。先にブログに書きました宮本駐中大使と同年齢です。かれは商業高校卒にもかかわらず、勉強して司法試験に合格し、弁護士となりました。その後は、人権派弁護士として活躍し、1986年に国会議員に初当選しています。そして、2003年2月から2008年2月まで大統領を務めました。かれは、「カネにきれいな蘆武鉉」のキャッチフレーズで売りました。それが、国民の期待とは、ウラハラに理念先行が目立ったり、経済政策を失敗しました。北朝鮮へも前の金大中大統領のあとを継いで太陽政策をとり、多くの支援金を送った結果が、核爆弾、ミサイルの開発に使われ、世界に脅威を振りまいています。また、今回の自殺(?)に追い込まれたのは、在任中の600万ドルに上る不正供与資金疑惑です。奥さんも長男も検察の厳しい取り調べを受け、かれも精神的に相当にまいっていたようです。そして、来週はいよいよ蘆武鉉氏の逮捕状が出るか、在宅起訴になるかの時でした。
 かれは、途中から完全な反日、嫌日になったように思います。60年以上の日本統治時代に日本に協力した人を徹底的に捜索したり、およそ人権派弁護士にふさわしくない行動をとりました。資金的なバックがないので、資金を短期に作る必要があったのでしょう。
韓国の歴代大統領は、なかなか晩年を安らかに過ごせません。お金の誘惑に負けるからでしょうか。東洋には、「足るを知る」といういい言葉がありますが、なかなかこの言葉を実行できないようです。わたしは、齋藤一人氏のCDを毎晩、聞いています。今では、子守歌代わりですが、かれの話の中にまさにこの「足るを知る」があります。金を信じて、集めようとすると、お金に裏切られるようです。「足るを知る」の精神でゆきたいものです。

2009年5月23日土曜日

中国の景気刺激策

 中国の景気刺激策は、国家発展改革委員会が立案しています。かれらが偉いのは、こういった計画を昨年の11月に立てていることです。そして、多くが実行されています。これに比べて、日本の場合は、これらの施策を誰が立てているのか、国民からはまったく見えません。民主党が政権をとれば、中国の国家発展改革委員会と同様の企画力もあり、統制力、遂行力のある組織を作ってほしいものです。
 まず、今年の5月のゴールデンウイークですが、中国も例年は1週間ほど休みがあったのですが、5月1日~3日の3日間としました。これは、海外旅行を抑え、国内旅行にシフトさせ、お金を国内に落とさせるためです。前に上海浦東空港の閑散を書きましたが、海外旅行を取り止め国内旅行にしています。したがって、浦東空港の閑散などは当然のことだったわけです。今後も長期の連休は、作らない方針です。
 4月末までに低価格住宅を21万4000戸建設しました。四川大地震の被災地にも多く建てられました。中国には、官僚を対象とした官舎はありますが、一般市民を対象とした府営、都営、市営住宅などはありません。そのために国からお金を借りてでも建築しなければなりません。このために安い価格の住宅を造り、供給したのです。
 高速道路は、445kmが完成しました。農業道路も2万kmが完成しています。そのほか、空港ターミナルの拡張や、ハルピンー大連、武漢―広州、南寧―広州などの鉄道整備を進めています。
 中国政府は、約4兆元(約55兆円)のうち、1兆1800億元を中央政府が負担しますが、すでに2300億元を支出しています。中国政府の大規模な公共投資によって中国の経済は、真っ先に底入れしそうな気配です。それに比べると、日本政府の景気刺激策は、何か焦点が定まりませんし、効果も見えません。参考にすべきところは、参考にすべきでしょう。今更、鉄道建設や道路建設を見習えとは言いませんが、どうすれば、経済効果があがるかについて、もっと真剣に検討し、討議してほしいものです。100年に1回の不況というならば、日夜の検討に疲れて、亡くなる官僚が出て来ても不思議ではありません。ところが、日本の官僚は、麻生政権のバラマキに便乗して、一生懸命に天下り先のハコモノを作っています。情けないかぎりです。世直しが必要です。昔、国会前をデモしましたが、今の連合はそういう旗振りを行いません。労働貴族化しています。どこでおかしくなったのでしょう?

2009年5月22日金曜日

関西企業、逆風での強み

 5月16日の産経新聞によりますと、景気低迷という逆風下で、多くの会社が軒並み強いられる中、関西企業ならではの強みを発揮しているとあります。他社に先駆けて積極投資に転じたり、業績回復の手応えを掴んでいるようです。特色ある関西企業のキーワードは、「脱自動車」、「太陽電池」、「キャッシュリッチ」です。
 18年の全国の製造出荷品の出荷額の19%を輸送用の機械器具製造業が占めていますが、大阪府の場合は、4.8%にとどまっており、トヨタなどの自動車の影響をあまり受けませんでした。22年3月期の業績は、脱自動車の構図がさらに鮮明になりそうです。トヨタが8500億円の営業赤字を見込んでおり、業績回復の見通しが立たないのに、パナソニック、シャープ、三洋電機の家電各社は、そろって営業黒字を予想しています。
 また、太陽電池メーカーが関西に多いことも収益を押し上げる要因になっています。シャープは、今期、太陽電池の販売量を前期比83%増の770MWに増やす予定です。
 次に、関西にはキャッシュリッチの企業が多く、東京に本社をおく企業が公的資金の導入を検討していますが、関西企業は自己資金でこの不況を乗り越えようとしています。豊富な手持ち資金があれば、一時的に業績が悪化しても減損処理を早期に済ますことが出来るために業績回復のタイミングが早くなります。以下、ネット資金の保有額を記します。
 主なキャッシュリッチ企業
 ネット資金(億円)
  企業名    21年3月期   20年3期
*パナソニック    4300  10,700
*任天堂     8941   11035
*武田薬品     7588   16850
キャノン     6791    9444
ファナック      5556  5659
アマテラス製薬   5138   5420
第一三共    3642  6620
*ローム      2912  3613
*京セラ      2692  4475
信越化学     2510   3016
 岩井証券データ。「ネット資金=期末現金および現金同等物―有利子負債」が原則だが、すぐ換金できる有価証券を加えているケースもある。*は、関西企業。

2009年5月21日木曜日

民主党の支持率、自民を逆転

 報道各社が、18日に発表した世論調査で民主党が自民党をあっさり逆転しました。自民党は、鳩山執行部を小沢氏の傀儡政権とか言っていますが、今の形が、民主党は一番強い体制です。役員人事は、ほぼわたしが想定したとおりでした。小沢氏は、党首にならずに選挙対策をやらせれば、本人もやる気が出ます。バンバン、全国を回るでしょう。埼玉の上田清司知事などは、「小沢さんは、もともと幹事長タイプで、剛腕の用心棒タイプ。表に出るべきでないのに出てしまった。今後も用心棒・椿三十郎として活用する道を民主党は考えるべきだ」と話しています。あとは、若手の力をどう使うかでしょう。長妻氏などには年金問題でどんどん仕掛けさせると自民党は相当にピンチです。民主党は、若手の論客が育っています。自民党=年寄り党(老人に優しいという意味ではありません。ただ、年寄りが多いというだけです)、民主党=若手党で、対立軸を明確にしていくと次の選挙では、願っている政権交代が出来そうです。
 ところで、報道各社の世論調査結果を記します。政党支持率もすべて民主党が大きくリードしています。また、選挙後の首相もすべてが鳩山支持が勝っています。これまで、民主党の敵失で支持率が上向いていましたが、再び下降を始めています。いつ、解散総選挙をするのでしょう。みっともないので任期満了までには、やるでしょうが、それにしても限りなく任期満了に近づいて来ました。今度の選挙には、是非、行きましょう。孫やこどもたちに、わたしたちの1票で政権交代が出来たと自慢したいものです。
 政党支持率(カッコ内は、前回調査結果)
       自民      民主
 朝日  25%(25%)    26%(21%)
 毎日  23%(27%)     30%(24%)
 読売  28.4%(26.8%)  30.8%(23,4%)
 日系  33%(36%)    38%(28%)
 共同  25.2%(26.6%)  30.0%(25.9%)
 総選挙後の首相
     麻生  鳩山
 朝日  29% 40%
 毎日  21% 34%
 読売 32% 42%
 日経 16%  29%
 共同 32%  43.6%

2009年5月20日水曜日

中国スパイ事件、宮本大使言及せず

 これは、日本の大使が中国側から情報を得たという話です。この件が、中国で大騒ぎになっているか否か、まだ分かりません。中国国営新華社通信の元外事局長の虞家復被告(62)が宮本雄二・駐中国大使らに情報を提供した見返りに金品を受け取っていたとして、懲役18年の実刑判決(一審)を受けた事件です。宮本大使からは、1回に300万円ほどの現金を受け取ったようです。宮本大使は、15日に記者団に「外交の内容を申し上げることはマイナス面も出て来るのでコメントしない」と述べています。
 一審判決では、虞被告が中国の対北朝鮮政策などの国家機密情報を宮本大使に提供したために国家の安全に危害を加えたと断じています。また、虞被告は韓国の元外交官にも情報提供したとしています。
 虞被告と宮本大使の交流は、宮本大使が公使時代の1998年から始まっています。2006年9月から翌年7月にかけて複数回に分けて約300万円を貰ったとありますし、別の情報では、1回で300万円ずつもらったという記事もあります。情報は、口頭でされたようです。内容は、対北朝鮮政策の変化、中国銀行の北朝鮮への送金停止問題、北朝鮮の輸出優遇政策の変化、中国の外交政策などであったようです。
 宮本大使は、わたしの高校の2年後輩になります。北京で会ったときも大使館のセキュリテイが非常に厳しかったのを覚えています。この件は、内容が内容だけに大使が1対1で話されたでしょうが、通訳もなしに意味がよく理解できたなと驚きます。大使は、チャイナスクールの出身ですので、中国語は堪能でしょうが、100%理解できたのかなと最初に思いました。次に、いつも中国に情報がとられてばかりですのに、よくやったと思う面、まさかハニートラップにはかけていないよね、次に中国の幹部の給料もけっして高くないので、お金に対して弱いのかなと気の毒に思いました。中国の役人の給料は、あまり上がらないのに物価は、どんどん上がっています。したがって、北京で生活するのは、大変だろうと思います。正規の右手の収入以外に左手の収入がないとやっていけないのでしょう。二審でどうなるか分かりませんが、判決内容が変わらないと、62歳から18年間収監されます。晩節を汚すという言葉がありますが、虞被告の場合は、これに相当すると思われますが、ある面、気の毒に思います。わたしたちは、中国人の友人に対して、けっしてマル秘の情報は、必要ないと言っています。公開されたもので結構ですと伝えています。したがって、相手がこのように不幸なことになることはありません。わたしたちは、中国でマル秘の情報をもらっても使いようがありません。いずれ公開されます。大使もこれらの情報が役に立ったのでしょうか。中国とは、常にオープンに付き合いたいものです。中国には、ほとんどなくなりましたが、まだ密告が残っていますので、こういったものにかからないように十分に気を付けていただきたいものです。

2009年5月19日火曜日

シャープの空気清浄機販売3倍以上

 この発表は、5月7日です。そのあと、カナダ帰りの大阪の高校生が新型インフルエンザにかかったかと思うと神戸で国内初の感染者が出、そのあと大阪では100人以上が疑われています。もう止まるところをしらない蔓延の仕方です。舛添厚労相は、果たしてこれを消滅できるのでしょうか。関西の発生なので、東京からの遠隔指示では、無理です。関西に来て、陣頭指揮すべきです。首長に任せられる話ではありません。海外に対しても肩身の狭い思いをします。観光客も来なくなるでしょう。どうも自民党政府、官僚のやり方は、のんびりし過ぎています。「感染源は、日本ではない」と勝手に思って込んでいるのでしょうが、多くの人がいろんなルートで入って来ます。特に神戸は、港町でもあります。感染ルートを飛行機ばかりに目がとられていますが、船からもあります。
 日本で独自に発生したとは、考えにくいので、どこからか来たのでしょう。しかも人間が運んできたはずです。これ以上広がらないというよりも、広がるという確率の方が圧倒的に高いのです。必要以上に騒ぎ立てるなと東京にいる政治家、官僚は言いますが、他人ごとです。わたしは非常に心配しています。
 ところで、冒頭に書きました、シャープの独自技術「プラズマクラスター」を搭載した空気清浄機が4月下旬からの販売実績が、昨年同期比3倍以上に達したそうです。品薄で工場では、この時期では異例のフル稼働態勢です。空気清浄機は、花粉症が始まる1月から3月までが販売のピークでこの時期に1年の半分を売上げます。ところが、今年はWHOが新型インフルエンザの発生宣言した4月下旬以降、販売が急増したそうです。この神戸での高校生の感染者が出たことから、さらに増えるでしょう。プラズマクラスターが、新型インフルエンザの予防に効果があるかどうかは、証明されていないようですが、菌などにも効果があるそうですので、新型インフルエンザにも効くのでしょう。政府も補助金を出すなら、こういう機器に出してほしいものです。なぜ、そういう手をテキパキと打たないのでしょう。病院やデパート、映画館など人が多く集まる場所には、早急に設置してほしいものです。この新型インフルエンザは、簡単に終わりそうにありません。今からは、季節的に湿度が高くなるので、秋までは大丈夫と言っていたすぐにこれです。たしかにインフルエンザなどの菌は、湿度が高くなると毒素は減りますが、この新型インフルエンザは感染力は、非常に強いようです。タミフルは、よく効くようですが、子供には投与してはいけないとか言っていました。こどもが罹患したら、どうするのでしょう。いたずらに騒ぐ必要はありませんが、今回の高校生100人以上の疑いは、相当にあわてないと取り返しがつかないことになります。緻密な脳構造をもった人が、ルートを確実に洗ってほしいものです。必ず感染ルートがあるはずです。それまでは、1週間から10日間は、発生地区の学校、図書館などは、閉鎖すべきでしょう。1週間後が心配です。

2009年5月18日月曜日

民主党代表選で鳩山氏が勝利

 大方の予想どおり、鳩山由紀夫幹事長が岡田副代表を124対95で破り、民主党代表に選出されました。わたしは、ふたりの所信表明を聞いて、大差がないなとある面で安心しました。前回の前原氏、菅氏のときは、この所信表明のあとの投票で、前原氏が2票差で菅氏を破りました。下馬評では、菅氏が優勢だったのですが、所信表明の内容で逆転されました。そして、そのあとの執行部人事では、若手優先で行い、自殺した永田氏の偽メール事件で、辞表を出さざる得なくなり、民主党は、ガキの集まりで頼りないというイメージを作ってしまいました。そのあとを受けたのが小沢一郎氏です。かれの力で、政権交代が目に見えるところまで来て、検察庁による公設秘書逮捕で、この流れに水を差し、世論を変えました。まさにメデイアの影響です。メデイアは忘れやすい一般国民に好きなようにイメージを作り上げています。一番大きな問題は、小沢氏は、事務所の経費は、すべてオープンに公開しています。メデイアは、これを調べて、ここがおかしいのではと指摘すべきですが、一切そういうことをせずに「小沢氏は説明責任を果たしていない」とどの新聞もどのテレビ局も流しています。まったくの怠慢です。そのなかで、ましなのが田原総一朗氏のサンデープロジェクトでしょうか。ここのコメンテーターの高野氏とか財部氏はそういう一連の流れに棹差して、公平な発言をしていました。この点は、さすがいい人選をしていると称賛したいと思います。世論を勝手に作っておきながら、その作った世論に流されているという情けない状態が今のメデイアです。
 話しをもどして、今回の二人を見て、鳩山氏も岡田氏もずいぶん成長したなと思いました。小沢元代表の大連立構想、そのあとの辞任劇、そして今回の小沢氏の公設秘書の逮捕と様々なことに対してまったく判断がぶれず、一貫していました。この点、代表代行の菅氏は、小沢氏を批判したり、情報をリークしたりということがあって、信用がおけない人物と思われてしまったように思います。今回の代表選挙で鳩山氏が勝ち、代表となりました。5月13日のブログに書きましたように岡田幹事長、小沢選挙対策委員長、そして長妻氏、原口氏、枝野氏らを執行部に取り入れていきますと、4カ月以内に行われる衆院総選挙では勝利するでしょう。いい人材が揃って来ました。願わくば、民主党のみで過半数を確保してほしいものです。
 ともかくわたしの眼の黒いうちに政権交代を見たいものです。そして、鳩山代表の言う霞ヶ関の大掃除を高見の見物で見たいものです。
 ところで、5月16日のブログで、1月の議員会館に宿泊した女性と今回の熱海旅行の女性は、同じ人だそうです。また、今回の熱海旅行の交通費、往復1万2480円は、JR東海に支払ったそうです。

2009年5月17日日曜日

中国の格安携帯がベネズエラで好調

 中国紙によると、南米のベネズエラで、中国の技術によって生産された携帯端末の売れ行きが好調だそうです。5月9日に発売したところ、出荷された1万台はすぐに完売し、13日に急遽1万台を追加で出荷されることになりました。この良く売れる秘密は、極端に安く設定された販売価格とチャベス大統領が自ら宣伝役を買って出るなどベネズエラ政府の全面的なバックアップにあるようです。
 チャベス大統領は、10日に出演したテレビ番組の中で、「母の日の祝い」としてこの携帯端末を母親に贈ることを明らかにしました。その上で「この電話には衛星の探知を受けない」と説明しました。「これからは、キューバのフィデル・カストロ前(国家評議会)議長と電話するときに米国の衛星が私たちの通話内容を盗聴出来なくなるだろう」と絶賛しました。
 携帯端末は、中国の華為技術とベネズエラの国営電信会社が、2007年に共同出資で設立した工場で生産しました。カメラ、インターネット、ラジオ、懐中電灯などの機能がついており、定価はわずか約 14ドル(約1300円)です。中国国内では同様の製品価格は、5倍します。信じられないくらいに安い価格です。
 華為はなぜ、海外でこんなに安い製品を作れるのでしょうか。このニュースを見た多くの北京市民は「採算が取れるはずがない。ベネズエラとの関係を重視する中国政府が損失を補填しているのでは」との感想を漏らしています。ここからは、わたしの推測ですが、中国は資源国との国交を大事にしています。ベネズエラは産油国です。日本もかなり購入していますが、中国は政治的にも結びつこうとしています。ベネズエラは、南米にありながら、アメリカとの仲が悪い国です。中国政府としては、ODA絡みで携帯端末をベネズエラ国民に安く渡そうと考えているのでしょう。その結果、ベネズエラ国民は、アジアの雄、中国に親しみと頼りがいを感じるでしょう。中国の海外に対する施策は、ちゃくちゃくと打たれています。日本の外交官は、何をやっているのでしょう。高級ワインを飲み、高級車を乗り回し、お金ばかりを湯水のごとく遣っている感じがしています。このあたりには、大使館も不必要でしょう。大使館も1年間の活動をきちんと国民に報告すべきだと思います。

2009年5月16日土曜日

鴻池官房副長官の不倫辞任

 週刊新潮5月21日号に詳しく報じられています。写真付きですので、最初は、鴻池氏もいろいろと弁解していたようですが、最後は観念したようです。鴻池氏は、1月15日にも参議院議員会館に超一流企業の美人妻を泊まらせて話題になりました。このときの女性と今回の女性が、同一人物かどうかは、書かれていません。しかし、このときは官房副長官を辞めずにすみました。個人の問題ですませました。本人も言っていますように女性には、少しだらしがないようです。
 中川昭一氏は、2月に辞めましたが、麻生首相の第一の遊び友達でした。鴻池氏は、おなじ日本青年会議所会頭の経歴者でもあり、麻生首相のよき相談相手だったようです。麻生首相の初選挙のときも全面的に支援し、今も麻生派です。鴻池氏は、祖父の代からのDNAが、酒飲みで、女性によくもてると言っています。大伯父は関西の大侠客の鴻池忠次郎です。郵政選挙では、反対票を投じました。衆院の解散総選挙後は、賛成に回りました。今年のミサイル防衛については、「鉄砲の弾を鉄砲の弾で撃ち落とすようなもの」と言って顰蹙を買いましたが、これは真実を言いえて妙ともいえました。その点、率直に国民に伝えます。
 今回のことを週刊新潮の記事に沿って書きますと、次のとおりです。4月28日には、4時からの参院本会議に出席した後、熱海に向かいました。JR熱海駅から車で10分の高級ホテル『迎賓館』です。相手の女性は、40歳半ばの長髪のスラリとした美人だったようです。午後7時ころ、彼女は、まずセキュリテイの厳しいクラブハウス棟にチエックインしました。そのあと、部屋で着替えを行い、黒のワンピースにジャケットという上品な装いで、待たせていたタクシーに乗って、10分ほどのところにあるいけす料理の店に入りました。その店に鴻池氏は先に来て待っていたようです。2時間ほど食事をして、タクシーでホテルに向かい、一緒に部屋に入りました。部屋は、70㎡以上のスイートで、豪華な部屋だったようです。
 そして、翌29日は、絶好のゴルフ日和。併設の『熱海ゴルフ倶楽部』で、午前10時30分スタート。12時半にハーフを終えて、ホテルの部屋で、ともに30分ほど休んで、後半スタート。2時半すぎにラウンドを終えて、ホテルの部屋に戻りました。4時半ごろ、迎えのタクシーで駅近くの「熱海銀座商店街」に行きガラス張りの洒落た鮨割烹店で2時間半ほど過ごし、そのあと蕎麦屋で知人と合流し、ふたたびタクシーでホテルの戻り、部屋に消えていきました。
 30日は、鴻池氏は午前8時半にタクシーに乗り込み、熱海駅に。切符を買わずに駅員のいる改札を素通りしました。すなわち、切符を買わずに「JRパス」を使用したわけです。この2泊3日の旅行は、国会議員の職務とは関係ありません。
 そして30日は、新型インフルエンザの問題でWHOが“フエーズ5”に引き上げたことを受けて、午前8時過ぎから舛添厚労相や河村官房長官が、対策本部幹事会を官邸で開いていました。「常識的に考えて、鴻池氏も出席するべきだったでしょう」と政治部デスクは述べています。女性は、午後1時過ぎにタクシーで熱海駅に行き、新大阪方面の新幹線に乗り込んで行ったということです。しかし、よく追跡しています。執念を感じます。
 「女房にも弁明のしようがないし、あちらのご家族、親族にも誠に申し訳ない。彼女には、“家庭を大事にせなあかん”て常々言うてたんやけど、ちょっとね、夢中になってるとこがあってね、ボクに」と、抜け抜けと答えています。わたしは、かれのキャラクターは嫌いではありませんが、公私混同を極度に超えているように思います。この件に対する麻生首相の発言も無責任でした。これが、今の自民党でしょう。
細かいことですが、「無料パス」の始末は、どうつけたのでしょう。当然、返却すべきですが、どこにも報じられていません。後任は、同じ参議員で麻生派の浅野勝人氏です。タライ回しです。まさに政権の末期症状です。会社で、こういう不正なことをやればどうでしょう。官房副長官を辞めるぐらいではすみません。

2009年5月15日金曜日

民主党代表選挙

 岡田副代表に続き、14日午前に鳩山幹事長が代表選の出馬を決めました。ふたりの出馬表明を聞いて、鳩山氏の出馬表明の中に、“友愛”という言葉が出て来ました。これは、本人も言っていましたが、以前に中曽根元首相から、「アイスクリームのようで夏になると溶ける」と揶揄されたことがあります。今回の出馬表明にも“友愛”といった甘い言葉が出て来るとは思いもしませんでした。3年間、小沢氏と一緒にやって来たので、厳しさを身につけ、そういう甘い言葉からは、疎遠になっているかと思っていましたら、再び出て来ました。また、NHKの「天地人」の直江兼継にあやかろうとして、兼継の兜に“愛”があると言ったりしていましたが、“天地人”も視聴率が下がり始めています。鳩山氏は人気のある妻夫木聡とイメージをかぶらせようとしたのでしょうが、戦国武将におよそ似つかわしくない妻夫木聡では、イメージが重なると、頼りない感じがして来ます。
 それに引き替え、岡田氏はわたしのブログでは、あまりよくない旨を書きましたが、これはあくまで小沢氏との比較でした。鳩山氏との比較では、出馬表明にも、以前とブレがなく、しっかりした感じがしました。前の衆院選挙では、小泉元首相に好きなようにあしらわれ、大敗北をしましたが、これがいい教訓になって、麻生首相が相手では、勝てるでしょう。逆に鳩山氏では、勝てないような気がします。出馬表明で“友愛”では、学生気分の抜け切らないボンボンの発言です。これでは、海千山千の自民党には、勝てないでしょう。自民党の選挙対策委員長が、あの悪代官タイプの古賀誠で、副委員長が菅義偉です。このふたりは、強敵です。小沢一郎でないと勝てません。大新聞、テレビは、小沢院政といって、民主党から小沢氏を弾き出そうとしています。みのもんたなどは、最たるものです。小倉、鳥越は冷静な公平な発言をしています。このあたりは、ふたりの知的レベル、判断力の高さを感じます。国民は、マスコミに踊らされては、なりません。第1主権者は、メディアではなく、国民であることを知らしめねばなりません。
 ところが、16日の選挙では、国会議員のみの投票となるために鳩山氏が勝利を得そうです。世論では、岡田氏優勢ですが、国会議員の数では、鳩山氏が優勢に推移しています。わたしは、政権交代を望んでいますので、鳩山氏も“友愛”などという甘っちょろい言葉を吐かずにもっと力強さを出してほしいものです。鳩山氏は、首相としての国会答弁に耐えるだけの体力、精神力、知力があるかどうか、多少、不安です。いずれにしろ、鳩山氏も岡田氏も、かれらが国会議員になって初めての日本の総理大臣の椅子に座る最大のチャンスです。

2009年5月14日木曜日

NECエレとルネサスの統合

 半導体国内2位のルネサステクノロジーと同3位のNECエレクトロニクスが来春をメドに経営統合する方針で協議していることが、4月16日明らかになりました。実現すれば、1兆2000億円規模となり、国内で首位の東芝を抜き、世界3位のシェアを持つ半導体メーカーが誕生します。世界の半導体のシェアは、1位がアメリカのインテルで13.3%、2位が韓国のサムソンで6.8%。今回、統合が進めば、シェアは5.1%で3位となります。4位が東芝で4.2%です。
 当初は、NECは富士通と交渉を進めていましたが、これが破談になり、NEC―東芝もNECが態度をはっきりせずに進展せず、今回の統合になったようです。しかし、NECにとっては、ルネサスはLSIの開発手法も異なり、技術上からは、組たくない相手でした。しかし、結果として、統合が決まったようです。この統合によって、マイコンについては、世界の30%のシェアを握ることになり、アメリカのフリー・スケールの11%を大きく引き離すことになります。顧客との価格交渉については、有利になるだろうと言われています。
 わたしは、この統合には、危惧を持ちます。もともとルネサスも日立と三菱が合併してできたものでした。結果として、この合併はうまくいったのでしょうか。そして、今度は、NECを巻き込んでの統合劇です。どこが、中心になって、新会社を引っ張ってゆくのでしょう。どこも紳士過ぎて、不安を感じます。以前、DDI、KDDなど新電電3社の統合の折は、「対等合併などありえない」として、DDI(京セラ)の稲盛和夫は、高らかに宣言し、統治してゆきました。結果的には、これがよかったのでしょう。NTTとある程度対抗できるところまで延びて来ました。また、三洋電機と東京三洋の合併の折は、両者合わせると、松下には、届きませんが、結構大きな企業になると思われていました。しかし、結局、1+1=2には、なりませんでした。合併会社のリーダーとなる人は、非常に難しいと思います。今回の統合も成功して、1+1=3ぐらいになることを日本人としては、のぞみます。
 それにしましても、日経ビジネスの4月27日号を見ていますと、NECエレ、東芝、富士通マイクロ、ルネサスの4社で日本の中に半導体工場が46工場あります。これは、誰が考えても多過ぎるでしょう。トータルすると、そこそこの売り上げになっていますが、中小企業の集まりのようです。これでは、資金を集中投下している韓国や台湾に負けるでしょう。さらに「ハーフエコノミー」と呼ばれ、世界経済が収縮しています。日本政策投資銀行はエルピーダメモリーへの融資を行うようですが、もう個々の企業を救っていたのでは、日本の半導体は残れないのではないでしょうか。日経ビジネスには、「さらばニッポン半導体」と書かれていましたが、この言葉の響きは、わたしは非常に嫌いです。日本に、もう一度、太陽を昇らせたいものです。

2009年5月13日水曜日

小沢民主代表の辞任

 どこかの新聞社は、号外まで出したようです。小沢代表は、11日の夕方、民主党本部で緊急記者会見を開き、辞任を表明しました。西松建設の献金事件で公設第一秘書が逮捕、起訴されたことが、大きな転換点となりました。検察と官僚が仕組んだこととは、思いたくありませんが、結果的にこれが大きな巌となって立ちはだかりました。小沢代表の辞任会見もさっぱりしたものでした。かれの望みは、かれが総理大臣になることではなく、政権交代させることだったはずです。かれは、心臓に持病があり、現在も昼食後は休憩が必要です。したがって、首相になって、長時間、本会議場での質疑には、到底耐えられる肉体ではないと思います。おそらく、そのことは、本人が一番知っているでしょう。もし、あのままスムーズに衆院解散、総選挙になっていれば、民主党は勝ち、与党になっています。そうすると、小沢代表は、首相にならざるを得ません。しかし、なっていますと、1年以内に死ぬか、入院するという仕儀になっていたでしょう。神は、小沢代表に首相の椅子は、用意しなかったようです。かれは、遅くとも、この4カ月後に行われる総選挙に死に物狂いで戦うでしょう。自民党にとっては、脅威です。かれが猛烈に走るのを自民党のなにびとも、止めることはできません。
 次の代表は、鳩山由紀夫幹事長が、現段階では最適でしょう。岡田氏は、たしかにお金には潔癖です。これは、以前のブログに書いたとおりです。しかし、かれでは、勝てないでしょう。選挙がすべてにおいて下手です。小学校の学級選挙であれば、当選するでしょうが、この魑魅魍魎の世の中です。ある有力自民党議員が言っていたように、1年で潰されるでしょう。
 いずれにしろ、小沢代表の辞任により、民主党政権が遅くとも4カ月後には、実現するでしょう。これは、鳩山氏が、次の代表になることが条件ですが。鳩山代表、小沢選挙対策委員長、岡田幹事長、長妻副代表、間渕副代表、原口選挙対策副委員長などのことができれば、世の中明るくなるでしょう。大いに期待したいものです。

2009年5月12日火曜日

中国で偽1万円札

 この新たに発見された偽1万円札は、中国の東北部の北朝鮮の国境に近い丹東や延吉などの組織が作成したものと見られています。中国国内などで、流通していることが、5月5日の日米外交筋の情報で明らかになりました。ニセモノと判別された1万円札は、最新の「E号券」と呼ばれるもので、表面に福沢諭吉の肖像があり、裏面に平等院鳳凰堂の鳳凰像が描かれたものです。偽札のレベルは非常に高いようです。偽造防止のため、1万円札の中央の円に福沢諭吉の肖像が出る「透かし」技術や超細密画線を採用しています。特殊インキで角度を変えると画像の色や模様が変わる技術も導入しました。
 しかし、今回の偽札には「透かし」があり、マイクロ文字や、傾けると左右の余白部に半透明の模様が浮かび上がるパールインキも模倣しており、精巧なつくりとなっています。
 偽札と判明したのは、表面左下にある銀色のホログラムの微妙な違いによるそうです。本物は見る角度で、「10000」の数字と「桜」と「日」の文字が写し出されますが、偽札は「桜」と「日」の形状が少し粗いそうです。これは、わたしも自分の1万円札で試してみましたが、これを真似できるとしたら、凄い技術です。桜は、いくつかの花びらがあり、日は日立のマークのような日です。また、本物は特殊な光線を当てるとインクが反応する細工がありますが、偽札は反応する色が1色少ないそうです。これは、素人には、無理です。ホログラムだけは、今後、良く見てみようと思います。
 この偽札は、「日本で使用する目的ではなく、他国の紙幣への交換用ではないか」と見られています。しかし、油断は禁物です。自信をつけるとこういった組織は、日本に持ち込みます。また、紙幣鑑別機メーカーの社長によると、「裏面はほぼ完璧で、さらに今は精巧な物が出来ている可能性がある」と語っています。
 今年の3月7日にもフィリピンで精巧な1万円札が出回っていることが分かりました。このときも、日本国内で出回ったという情報はないが、仮に日本国内で使用されても判別は難しいと言われていました。関係者によれば、本物との違いは、目の不自由な人のための凹凸がなかったということでした。
 フィリピンで発見されたものと、今回、日米会議で取り上げられたものとが、同一かどうか分かりませんが、海外出張の多いわたしなどは、脅威です。中国政府などに申し入れて、厳罰に処してほしいものですが、この点については、報道されていません。以前は、米ドル札の偽札がもっとも多かったのですが、アメリカ政府の徹底した摘発で、偽造対象を国際警察力の弱い日本にターゲットを変えてきたようです。しかし、これは困ったものです。銀行やホテルで円を中国の人民元に換えてくれなくなります。あらためて、新札を作らないといけないでしょうが、いずれにしろ中国政府に厳重に申し入れを行うべきです。この点は、中国の警察力はしっかりしています。動けば、確実に探し出します。こういうことからも、中国とは、仲良くやるべきです。
 この偽札事件、どうなるのでしょう。ここまで、技術があると、5千円札、千円札の偽札も出て来そうです。テレビでは、取り上げていないようですが、是非、追及してほしいものです。

2009年5月11日月曜日

日本のプロ野球選手の年棒

 2008年度のプロ野球チームの年棒の合計が発表になりました。これによりますと、14年連続1位だった巨人が、1位から3位に転落し、阪神が初めて1位になりました。1軍選手の比較をしますと、巨人の平均年棒が下がったのは、活躍する選手が若返ったことにあるでしょう。意外なのは、西武で昨年、日本一になったにもかかわらず6位でした。経営が苦しいのでしょう。そして、最下位は、やはり広島でした。金本、新井などの高給取りを他球団に出しても、よく頑張っています。
 平均年棒と観客動員数との間に相関は、あるのでしょうか。5チームのみ列挙します。さすがに阪神は、年棒、観客動員数ともにトップです。西武は、日本一になったにもかかわらず、観客動員数は7位です。広島は、年棒が最下位にもかかわらず観客動員数は、8位です。広島ファンの熱い応援が分かります。観客動員数最下位は横浜です。三浦など年棒が高いのがいるにもかかわらず、年棒に値する活躍をしていないのでしょう。ファンが球場に足を運びません。開幕した途端に連敗、最下位ではファンも応援のし甲斐がありません。その点、阪神ファンは立派です。18年間優勝から遠ざかっても甲子園球場に通いました。負けても負けても通って、今日の観客動員数1位があるのでしょう。岡田前監督なども潔かったなと思います。世の経営者、政治家も見習ってほしいくらいです。
 野球の勝負は、投手が作るようなものですが、投手はリリーフ、クローザーを除くと5日か6日ごとしか投げません。その点、野手は毎試合出れます。その点からすると、野手の年棒の方が高くてもいいように思うのですが、やはり投手の方が得なようです。これは、大リーグの松坂とイチローを比べても分かります。パリーグは、まだ比較的団子状態ですが、セリーグは巨人が悠々と1位を走っています。昨年もテレビの視聴率は最低でしたが、今年はもっとひどい結果になるかも分かりません。巨人の監督は、誰がやってもそう変わりません。いっそうSMAPのキムタクなどにやらせて、若いファンに来て貰うようにしたらどうでしょう。毎試合、SMAPのメンバーの誰かが始球式をするとか。たまには、ナベツネさんも投げたらどうでしょう。もう原、星野では、面白くないし、観客は呼べないでしょう。
   チームの平均年棒      観客動員数
1.阪神  1億176万円     1.阪神   41,344人(-5.3%)
2.ソフトバンク 9200万円    2.巨人   39,948人(-1.2%)
3.巨人     8278万円    4.ソフトバンク 31,251人(- 2.5%)
6.西武     5715万円    7.西  武   19,633人(+29.3%)
12.広島    4027万円    8.広  島   19,315人(+23.2%)
                    12.横  浜   15,694人(-8.3%)

2009年5月10日日曜日

日本人の好きな三国志の中の人物ベストテン

 週刊文春の4月30日号によると、日本人に投票させてベストテンを決めていました。レッドクリフⅡが上映されたあとでしたので、これの影響を少なからず受けたでしょう。わたしも古くは、吉川英治の三国志、最近は北方謙三、宮城谷昌光の三国志を読みました。あとに出るものほど長編です。宮城谷昌光の三国志はまだ連載中ですが、曹操の祖父の代から書かれています。著者によってイメージが大きく変わって来ます。宮城谷昌光の三国志では、曹操などは、悪人からいい意味での政治家、武将という感じで書かれています。
 週刊文春の結果によりますと、1位が433票で、圧倒的に諸葛孔明でした。これは、仕方がないでしょう。三国志演義などでは、実像以上に書かれているように思います。本当の諸葛孔明は、軍略的には、いまひとつだったようです。2位は120票の同票で劉備と関羽でした。4位は、117票で趙雲、ここまではある程度妥当かなと思います。三国志演義は、蜀を中心に書かれていますので、これをベースに書かれた日本の三国志は、蜀は善で、曹操の魏は悪役です。したがって、当然といえば当然でしょう。ところが、5位にあの曹操が入っています。67票でした。日本では、悪役です。中国では、曹操の人気は結構高いのです。日本でも、宮城谷昌光のおかげで、随分人気を上げて来てはいます。6位は、周瑜で25票。周瑜は、明らかにレッドクリフの影響と思います。6位以下は、得票数が大きく落ちます。7位は、22票で張飛。蜀の中では、趙雲にも遅れをとっています。8位は呂布で13票。漫画の影響かもしれません。これも漫画以外では、悪役です。9位は姜維で8票。10位は夏侯淳で7票。9位、10位を知っていることだけでも立派なものです。10位の夏侯淳は、宮城谷昌光の影響でしょう。ベストテンの中に呉の孫権、孫策などが出ていないのが、寂しい感じがします。宮城谷昌光の三国志では、この一族は、美丈夫であったと書かれています。絶世の美女の小喬も入っているかと思いましたら、さすがに入っていません。これは、映画のレッドクリフだけの話なのでしょう。
 中国の三大小説は、三国志、水滸伝、紅楼夢ですが、最後の紅楼夢は、読んだことがありません。この三作の中では、三国志をもっとも多く読んだように思いますが、これは男性だけの傾向でしょうか。女性が読んだという話は、漫画以外に聞きません。
日本の小説で、海外で読まれているというのはあるのでしょうか。しかも、日本人ではなく、土地の作家が、翻訳ではなく、創作として書かれたものです。川端康成などは、翻訳はされているようですが、三国志のように外国の作家によって書かれたものはないように思います。北方謙三の三国志なども非常に長いですし、宮城谷昌光のそれもいつ終わるか分かりません。
 この調査を中国でやれば、1位は曹操か、諸葛孔明のように思います。

2009年5月9日土曜日

中国の中央電視台(中央テレビ)ビルの大火災

 春節の花火で、建築中の中央電視台(中央テレビ)アネックスビルが大火事になり、12人が逮捕されたということは、すでに報じられています。これは、春節を祝う花火が、あまり凄まじいために公安(警察)が、注意に行くと、「大丈夫!」ということで、ほっておくと大火災になり、建築中のビルが燃えてしまいました。その惨状たるや、とても春節の花火が原因とは思えません。今でも、放置されたままになっています。問題は、中央電視台は、日本でいえば、NHKです。北京オリンピックを始めとして、貴重な映像資産が、建築中のビルに収められていました。それが、この火災ですべて灰塵に帰したのです。12人の逮捕で終わると思っていましたら、「以前であれば死刑ですよ」という人もいました。
 胡錦濤主席は、改めて再調査を指示しました。少なくとも約70億元(約1050億円)が灰になりました。大火災後に、北京市政府は調査を行いましたが、この事件は、火災だけでなく、複雑な問題があるとして、中央政府の国家監察部などによるチームを作ることになりました。
 中央電視台は、ニュースを独占していることによって、優位な立場に立ち、文化事業も独占し、また各地方政府の金銭や財産を脅し取ったりしていたことなども疑われているようです。
 中央電視台の火災は、北京市民に拍手喝采で迎えられました。中央電視台のトップの台長は趙化勇氏が10年近く君臨して来ました。江沢民前主席の側近といわれています。かれは、この火災の責任を認めていず、早く引退して、責任を逃れようとしました。さらに副台長の李暁明氏らに責任をなすり付けようともしましたが、胡錦濤主席がこれを認めず、規律調査委員会に調査を指示しました。温家宝首相も国務院常務委員会でこの火災の調査を徹底し、趙化勇氏の責任を徹底的に追及するようです。果たして、何が出て来るのでしょう。日本であれば、第1主権者のメデイア(注;残念ながら、第1主権者は、いまや国民ではありません)に対して、こういった措置を採れる政治家はいないでしょう。
 通信は、監督部門として、工業と信息化部があり、運営部門として、通信キャリアがあり、きちんと別れていましたが、放送部門は、監督部門と運営部門が分かれていず、汚職などの温床になっていました。さらに第1主権者のメデイアであることから、恐れていたと言えますが、胡温コンビは、きっちりけじめをつけていくようです。どこかの政治家に爪の垢でも呑ませたいですね。

2009年5月8日金曜日

上海広電集団の破綻

 上海最大の国有企業の上海広電集団(SVA)が4月2日、事実上、倒産しました。2008年度18億元(約270億円)の赤字を出して経営困難に陥り、傘下の2社の上場企業も上海証券取引所の上場を取り消されました。上海人民政府は、上海儀電集団が今後、上海広電集団を接収管理し、債務処理や再建を行うことを明らかにしました。これは、金融危機発生以来、中国での最大規模の破産(注;中国には破産法が出来ています)となり、負債総額は約100億元(約1500億円)だそうです。
 上海広電集団とは、NEC、日立、東芝、パナソニック、丸紅など多くの日本企業が合弁しています。したがって、日本企業にもいくらかかの影響が出るものと思われます。上海広電集団は、中国の三大液晶メーカーの一つでもあり、中国第4位の電機集団でもあります。傘下の企業は40社にもなります。上海広電集団は、1995年に設立され、1997年に従来のテレビ工場から、液晶パネルの製造など多角経営に入りましたが、現在の主力生産工場は、NECとの合弁の上海広電NEC液晶パネル有限公司でした。この会社は、2003年11月に設立され、上海広電集団、NEC、大和証券が合弁して、総投資額は1586億円でした。そのうち、上海広電集団側が75%、日方が25%の株を保有しました。副董事長と副総経理はNECから派遣していたようです。
 しかし、当初から利益を出すのに苦労しており、それが、液晶パネルの急激な価格ダウンと金融危機による不況の波をかぶり、赤字額が急激に増えていったということです。NECは第5代のTFTラインを提供しました。
 上海市政府は、上海儀電集団は国有企業でもあり、資金も豊富であるために、上海広電集団を吸収させました。今後、どのように再建されるのか、興味がありますが、どこの液晶パネルメーカーも苦しんでおり、かなりの苦難が予想されます。
 上海広電集団が破産する前までは、シャープの亀山工場の第6代液晶パネルの生産ラインを11億ドル(約1100億円)で上海広電集団に売却する計画があったようです。しかし、上海広電集団は、資金がないために買い取りではなく、シャープとの合弁を狙っていますが、果たしてシャープがこれを呑むかどうか。泥沼に入るような気がします。いずれにしましても、コンシューマーを相手にする商売は、簡単ではありません。

2009年5月7日木曜日

ゴールデンウイークの高速道路

 全国の高速道路の地方区間が上限千円となる「休日割引制度」が導入されて初めてのゴールデンウイーク(4月25日~5月6日)が始まりました。予想どおり、過去最大の混雑となり、高速道路は、どこも渋滞です。しかし、報道規制がかかっているのでしょうか、渋滞情報が例年よりも少ないように思います。西日本高速道路会社は、仮設トイレを例年の三倍に増やし、観光地やサービスエリア(SA)も利用客増に期待を寄せているようです。
 西日本では、10キロ以上の渋滞が94回発生すると予測しています。これは、昨年よりも30回多いとしているだけで実際は、駐車場状態が、かなり続くのではないでしょうか。
 東京から九州に帰郷する家族は、1人5個の簡易トイレを用意して行くと語っていましたが、この渋滞は、想像以上だったようです。テレビで見ていますと、「高速道路料金は、元に戻っていいので、もっと走らせてほしい」と話している人もいました。運送会社の運転手などは、泣きそうでした。生鮮品は、連休をずらすわけには、いきません。麻生首相のバカ笑いが聞こえて来ます。この車の長蛇の列は、国の国債が張り付けてあるようなものです。真に喜んでいるのは、高速道路会社とSAと一部の観光地でしょう。正規の金額との差額は、すべて国債で購われます。高速道路を使わない人は、ワリカン負けをしたような気分になるかも知れません。国民のほとんどが、高速道路会社が値引きをしたように錯覚していますが、差額は国が払い、ひいては国民の借金になるのです。もっとメデイアもこの点を報道してほしいものです。
 姫路市の姫路セントラルパークなどは、四国にこういう施設がないために高速道路の値下げ後、四国からの入場者が例年の二倍に増え、「連休中にはどれだけ増えるか想像もつかない」と話しています。
一方、冷静なのは、有馬温泉です。連休中は毎年、中国道西宮北インターから続く道路が大渋滞するので、環境に配慮し、普段から電車の利用を呼びかけています。有馬温泉観光協会などは、「今回の施策は、脱クルマ社会に逆行しているのでは」、「CO2排出量が増えるのでは」と疑問を投げかけています。しかし、国交省は、排気ガスの濃度が増えたデータなどは、あっても公表しないでしょう。
 また、休日割引制度の導入後、利用実績が半減した明石淡路フェリーの大麻一秀社長も「車の利用者だけにメリットがある施策は極めて不公平だ」と訴えています。
 今回、大渋滞を経験して、多くの人がこの政策に不満、あるいは疑問を持ってくれればと思います。わたしは、近くの川か、海に行って、沢遊び、磯遊びでカニと戯れて来ます。

2009年5月6日水曜日

レッドクリフの小喬役の林志玲

 林志玲は、絶世の美女と云われています。わたしは、美女であれば、文句なく賛成ですが、絶世の美女と云われると「そうなの」と、首を傾げます。わたしの目は、最近よくないのです。林志玲は、レッドクリフで、呉の総司令官の周瑜の妻を演じています。このレッドクリフは、呉(孫権)と蜀(劉備)の連合軍と魏(曹操)との赤壁での戦いを舞台にしたものです。三国志の時代です。漢の丞相の曹操(のち魏の王となる)は、南部を制圧するために兵を進めて来ます。その目的は、曹操に抗う劉備、孫権の抹殺だけでなく、今は周瑜の妻となっている天下一の美人小喬の奪取にもありました。荊州にいた劉備軍は、曹操軍に途中の当陽県長坂にて追いつかれ、敗走します。超雲らの活躍で、辛うじて夏口へ逃げた劉備は、諸葛孔明の提案に従って、孔明を孫権(のちの呉の王)のもとへ派遣します。孔明は呉の総司令官である周瑜と意気投合し、共に曹操と戦うための同盟を結びます。孫権は数万の軍勢を派遣し、劉備軍とともに長江の赤壁付近で曹操軍と相対し、奇抜な戦略で曹操軍を大破するというものです。小喬は、曹操をも虜にする絶世の美女という設定になっています。
 林志玲は、台北市の出身で、1977年11月29日生まれの34歳です。巳年生まれです。血液型は、O型。身長は174センチ。高校、大学とカナダのトロントに留学しましたので、英語も流暢なようです。2000年に台湾に戻り、ダンスを教えていましたが、モデルにスカウトされました。2002年に香港企業のテレビコマーシャルに出て、一気に有名になりました。2004年から2006年まで3年連続で、「ビジット・ジャパン・キャンペーン台湾親善大使」になりました。当時の国交大臣の公明党の北側一雄氏が、非常に気に入ったようです。それ以後は、日本での活動はありません。
 2006年2月に「バレンタインデーに一緒に過ごしたい女性」で2位以下を大きく離し、1位になっています。男性の1位は、レッドクリフで諸葛孔明役をやった金城武でした。
 台湾芸能人の長者番付でモデル部門の1位となっています。収入は、約2億円を稼いだそうです。台湾の人気アイドルF4の言承旭との交際も噂されています。
 さて、絶世の美女の評価は、いかがでしょうか。
 余談ですが、レッドクリフで諸葛孔明役は、金城武がやりました。日本語吹き替え版では、小喬の声は、岡寛恵でした。そして、孔明の声は、金城武ではなく、東地宏樹でした。ひょっとすると、金城武はアフレコが下手なのかなと思ってしまいます。

2009年5月5日火曜日

滝のベスト10

  週刊文春4月30日号に日本の滝のベスト10が挙げられていました。意外や、1位は富山県の称名滝でした。350mという日本一の落差を誇る四段構成の滝です。雪解け水が流れ込む春などには、称名滝の右側にハンノキ滝があらわれます。このハンノキ滝の落差は、497m(一般には500mとされる)で、落差が350mの称名滝よりも落差が大きいのです。このため、事実上は日本一の落差の滝なのですが、いつも存在している滝ではありませんので、日本一の落差の滝として認められないようです。
 2位は、秋田県の安の滝で、高さ90mの2段構造です。東北屈指の名瀑です。昔、身投げをした美しい娘が、中秋の名月の夜、髪を梳くという伝説が残り、訪れたカップルは恋が叶うといわれています。わたしには、どう見ても2位に入る滝とは思えません。
 3位は、和歌山県の那智の滝です。落差133mの日本一の直瀑です。滝の落ち口の岩盤に3つの切れ目があって、3本になって滝が落ちることから「三筋の滝」ともいわれます。滝の落ち口の幅は13m。滝の落ち口には注連縄が張られていますが、この注連縄は毎年2回、7月9日と12月27日に神職の手によって張り替えられています。
 滝の右手には「那智原始林」と呼ばれる原生林が広がっており、国の天然記念物に指定されています。32haというわずかな面積ですが、那智原始林は和歌山県下唯一の原生林で、非常に貴重な照葉樹林の森です。滝壺の深さは10m。南方熊楠によると大滑落岩塊のため三分の一強が埋もれてしまったそうです。熊野那智大社はこの那智大滝を神とする自然崇拝からおこった社です。
 4位は、北海道の羽衣の滝で、東川町天人峡温泉にあります。天人峡は大雪山の主峰旭岳の南西側に位置しており、温泉街から徒歩で約15分進むと、落差約270メートルの「羽衣の滝」があります
 5位は、兵庫県の天滝で落差98メートルです。6位は青森県の松見の滝、7位は栃木県の華厳の滝、8位は滑川大滝、9位は宮崎県高千穂峡の真名井の滝、10位は岐阜県の根尾の滝となっておりました。日本三名瀑のうちの那智、華厳は入っていますが、袋田の滝が入っていません。袋田の滝は、まだ見ておりませんので、ここに上がったベスト10との比較は、できませんが、この選択には、個人の強い趣向が入っているように感じます。
 1位の称名滝はたしかに落差は、日本一かも分かりませんが、水量、滝の幅、滝の品格などから見た総合点では、那智の滝がNo.1のように思います。2位の安の滝も品からいくともう少し下がるように思います。

2009年5月4日月曜日

2009年度予算

 4月28日の朝日新聞の社説によりますと、社説というのが問題ですが、補正後の予算が、史上初めて、100兆円を突破して、102兆円になると書いてありました。新聞やテレビを賑わしているのは、補正予算が15兆円を超えるという話ばかりです。総額の問題点については、問いません。
 財政出動は、景気の落ち込みを緩和するのが目的ですが、20~40兆円とも言われる需要不足を政府が埋め合わせることは、とてもできません。また、悪いことにその財源が借金です。国のやり方は、貯金というものをしません。宵越しの金は、持たないという江戸時代の長屋の職人と同じです。足りないと借りる以外にありません。今年度発行の新規国債が44兆円で過去最悪です。これは、税収に匹敵します。一般家庭や企業で収入と同じ借金をしてやっていけますでしょうか。やれるはずがありません。それをこの自民党、公明党政権はやろうとしているのです。小泉政権では、国債は、「30兆円枠」に収めるという目標がありましたが、それどころの話ではありません。政府の借金は、国民が負担していかないといけません。そのために財政規律というものがあります。政府と自治体の借金は、800兆円を超しました。年寄りも赤ちゃんもすべて入れて、国民一人当たり約660万円になります。4人家族ですと2600万円の借金です。自分が借りている借金のほかにこれだけの借金があるということです。完全に危険水域に入っていますし、地方自治体であれば、完全に再建団体入りです。夕張市よりも酷い状態です。それでも、公務員は多額の退職金をもらい、高額給与の天下り機関に大手を振って、天下っていきます。おかしくありませんか。金利が1%上がると、8兆円負担が増えます。日本の債務残高は、GNP比170%です。主要国の米独仏英は60~80%です。もともと出発点が違うのに、首脳会議でいいカッコウを見せようと主要国並みの大判振る舞いです。
 ご存じのように、政府は借金の利払いを除く基礎的財政収支を2011年に黒字化する財政再建目標を立てていました。この政権ならびに官僚は、これを不可能として反故にし、新目標を検討しています。EUには、毎年度のGNP比いくらという数値目標があります。日本には、これがまったくありません。使い放題です。こういう無責任な政府、政党、官僚の中に過去の歴史を飾ったような傑物は出て来ないのでしょうか。与謝野大臣などは、「賢い使い方」といっていますが、「借り方、借金の返し方」への賢い頭の使い方が必要でしょう。

2009年5月3日日曜日

豚インフルエンザと関西空港でのできごと

 28日、北京に行くためにJALのラウンジで待っておりますと、今から海外に行く年配のビジネスマンがいました。関西のあまり品の良くない代表のような人です。ラウンジの女性に、かれ曰く、「今、外務省の友人から電話があって、この数日うちに豚インフルエンザに対する警戒水準の切り上げがある。そうなると、メキシコなど豚インフルエンザの感染者の出た国からの入国はしばらく認められず、日本に帰って来れなくなると言われたがどうしたらいいのだ」。ラウンジの担当者も困っていました。多分、メキシコかアメリカに行くのでしょう。その御仁が、次いで、「アメリカから直接、日本に帰らずに、中国経由で帰ってきたら、どうだ」と畳みかけているのです。よほど、外務省に友人がいるのであれば、そちらに直接聞けば、と言いそうになりましたが、ぐっとこらえました。結局、その御仁は、そのまま出張しました。
 たしかに28日現在で、メキシコでは、103人の死者が出ており、感染者数は、1200人以上ともいわれています。そのほか、隣接するアメリカで20人、カナダで6人、スペインでも1人の感染者が出ています。牛丼チェーンの松屋では、豚テキ定食をしばらく中止するようです。過去の例でも1918年のスペイン風邪で4000万人、1957年のロシア風邪では、200万人、1968年の香港風邪では100万人と大量の死者が出ています。舛添大臣も水際で食い止めようとしているようですが、先のような人物がいますと効果はどうでしょうか。間違いなく警戒水準の引き上げはあるでしょう。
 読者のみなさんは、もしメキシコ出張が、命じられましたら、出張されますでしょうか。わたしは、はっきりNo!と言います。今の世の中、face to faceでやらなくても、代替の手段があります。先に中国でSARS騒ぎがあった時に上海で展示会があり、主人が出張を命じられました。そこの奥さんは、その時から自社の家電製品を買わなくなりました。

2009年5月2日土曜日

麻生首相の訪中

 わたしもたまたま4月29日から5月1日まで、北京にいました。麻生首相の訪中の日程もまったく知らずに。知っておれば、宮本大使か中国側に頼んで、レセプションに出席できるように早めに手を打ったかも分かりません。29日、30日と、長安街を車で走って、天安門近辺に日の丸の旗と中国の五星紅旗が並んで立っていました(写真)。日本からかなり偉い人が来ているなと思っていましたら、中国側との打ち合わせの中で麻生首相が訪中していることを知りました。28日(?)の日経新聞で、日中で3G、3.9G、LTEなどについて、協力してやっていくことをいかにもスクープ的に取り上げていましたので、このことだったのかと思いましたが、わたしが会った中国側の通信の関係者は、ほとんど関心を示していませんでした。日本で、携帯の販売が、大きく落ち込んでいるので、そのカバーを中国でやろうという日本側の意図でしょうが、中国側は、冷静です。「中国マーケットは、いつでも開放しているので、どうぞ来てください」というスタンスです。携帯に関する技術、生産、コスト競争力にも自信を持っています。甘い考えで行くと、2度目の中国撤退を発表しなければならなくなります。しっかりマーケッテイングをやって、進出してほしいものです。当社で発行している「中国通信情報」は、月2回発行で、5年目に入りました。唯一の中国の通信状況を知る情報誌です。参考にしていただければ、幸いです。
 今回、長安街を走って、ホッとしましたのは、中国警察は、中南海の中国幹部が、外出するときは、平気で長安街を閉鎖します。これは、以前に書いたことがありますが、今回の麻生首相の移動には、大勢の警官、武装警察が出ていましたが、交通規制はほとんどやっていませんでした。もし、大幅な交通規制をやっていて、交通渋滞を起こしていると、日本がこの渋滞を作ったということで、反日の高まりを見せたかも分かりません。添付の韓国の中央日報は、反日の中、麻生首相が北京を訪問したとありますが、反日のデモも、もちろんなく、平常とまったく変わりませんでした。変わったのは、人民大会堂の屋上に多くの五星紅旗が翩翻と翻っていたことぐらいでしょう。また、多分、麻生首相の宿舎となったと思われます貴賓楼飯店にも、日頃はない五星紅旗が多く翻っていました。最近の中国政府は、冷静に対応していますし、市民も熱くなり過ぎることはありません。いい隣人として、付き合っていくべきでしょう。
 ≪中央日報Joins.com 2009.04.30 10:23:33 ≫全文
 反日感情高まる中、麻生首相が中国訪問
 麻生太郎日本首相が29日、温家宝中国首相の招待で中国を訪問した。昨年5月、胡錦濤中国国家主席の日本訪問に対する答礼訪問形式であると同時に、首相就任後、初の公式中国訪問となる。
麻生首相はこの日、人民大会堂で温首相と会談し、30日午後には胡主席に会う。温首相は麻生首相との会談で「中日両国関係の改善と発展は容易に成り立ったものではない」とし「両国はこれを保護しなければならない」と強調した。また「両国関係の長期的な安定と友好的発展は、両国人民の利益にも符合して世界平和と安定にも役立つ」と付け加えた。両国は環境とエネルギー分野協力を盛りこんだ「日中環境・エネルギー節約総合協力計画」に関する協定を締結する予定だ。両国のリーダーらは青年企業家交流と3世代(3G)携帯電話技術協力案などに対しても論議する。
 北京外交消息筋によると、盛大だった胡主席の昨年の日本訪問に比べ、今回の麻生首相の訪中は極度に冷ややかな雰囲気の中で行われた。麻生首相が21日、靖国神社に真榊を捧げた事実が伝わり、中国外交部が正式抗議する事態が起こると、今回の訪問が取り消されるのではないかという観測まで出るなど紆余曲折があった。また27日には中曽根弘文外相が「中国が核兵器を削減しなかった」と中国の核武装を強く批判した。特に中国では最近、日帝の中国侵略蛮行を告発した映画「南京」が公開されて人気を集めている。それだけ中国で反日感情が再び高まった時点に、麻生首相が訪中した。

2009年5月1日金曜日

世界の株価に大きな差

 4月9日のデータですが、アジアと欧米では、株価の戻りに大きな差が生じたようです。おしなべて、アジアは水準が戻り、欧米は悪化しています。世界の20市場の昨年末と4月9日を比較すると次のとおりです。
 上海+30.7%、台湾+23.4%、ロシア+20.4%、ブラジル+17.7%、韓国+17.1%、インド+12.0%、アルゼンチン+7.7%、シンガポール+3.8%、香港+3.6%、日本+0.6%までが、プラスです。マイナスは、カナダ-0.2%、オーストラリア-1.1%、南アフリカ-5.9%、スペイン-8.6%、フランス-9.2%、ドイツ-8.4%、スイス-9.7%、米国-10.7%、英国-11.55、イタリア-13.0%です。
 株価が回復基調に転じたのは、3月中旬以降で米国経済指標の一部が下げ止まったうえ、金融安定化や景気刺激策の各国の政策協調が評価されたためといえます。3月9日に26兆ドル強まで落ち込んだ世界の株式評価額が、8日には32兆ドルまで回復しました。回復が鮮明なのは、中国です。わたしが、昨年から一番最初に経済危機から抜け出すのは、中国だろうと言って来ましたが、そのとおりになって来ました。テレビなどで有名な評論家は、わたしの論とは、違うことを言っていましたが、最近は急に変わって来ました。所詮、この人たちは、机に座って、パソコンを叩き、経済誌を見ての判断ですから、自分の意見ではありません。アナリストの分析結果をいかにも自分も同じ意見と雷同しているだけです。わたしの場合は、中国でビジネスをやっている人たち、経済を動かしている人たち、実際の消費者の動きを見ていますので、よく分かります。これに経済データを加味すれば、正確な予想が出来ます。もっともテレビに出ている評論家にわたしのように動いて情報をとれ、肌で感じろと言っても所詮できないことです。
 中国政府は、昨年11月に4兆元(57兆円)の経済対策を発表しました。中国政府は、農村が車を買い、家電を買い、携帯を買うように補助策を出しています。液晶テレビも売れ行きが戻りつつあります。さらにインフラがらみになりますが、いよいよ携帯の3Gが始まります。三大通信キャリアが一斉にやるのです。この経済効果たるや、凄まじいものになります。しかし、日本の通信機器メーカー、コンテンツブロバイダー、半導体商社、電子部品メーカーも指をくわえて見ているだけです。理由は、代金の回収が難しいために日系にしか売りません。その日系が中国から撤退していますので、売れるはずがありません。ノキアはどうしていますか、サムソンはどうしていますか。そのようなことは、言いません。
 日本企業の多くは、みな、沈みゆく船に乗っているのです。以前は、護送船団方式とか言っていましたが、いまは、そんな上等のものではありません。タイタニック号に乗船した乗客、乗員みたいなものです。あのように氷山にぶつかっていませんので、すぐには沈みません。しかし、船底には、穴が空いているのです。このままでは、必ず沈みます。国が、経済対策を打ちましたが、粘土で穴を詰めたようなものです。一時的に海水の浸入は減っても、時間が経てば、海水が侵入して来ます。
 うまくやっているのが、台湾です。通信二流国と思っていましたら、日本は抜かれつつあります。コスト的には、もう随分前から勝ててないでしょう。品質は、日本の方がいいといいますが、量を作らないと品質は上がりませんし、安定しません。
 日本の政治家、経営者は、自分の今のことを考えず、次世代のことを考えて、対処して欲しいものです。沈みゆくタイタニックから下ろすボートには若い人を乗せ、自分らは沈みゆくタイタニックに残るという心境になってほしいものです。豪華な車での送り迎え、移動は、身体をますます肥満にさせ、健康にもよくありませんし、脳に栄養も血液も酸素も回らなくなります。意識を変えましょう。