2009年10月10日土曜日

五輪招致費用

 さて、今回の東京へのオリンピックの招致のために、どのくらいのお金を使ったのでしょう。これについて、石原都知事も「都民に明らかにすることが最低限の責任だ」と話していますが、果たしてどうなるのでしょうか。日本人は、忘れやすく、すでに五輪招致失敗は過去のものと思っているふしがあります。どうもお金の使われ方が、どんぶり勘定だったようです。当初の招致経費は、55億円でした。これが、あれよあれよという間に150億円に膨れ上がりました。最終的には、どうなるか分かりません。10月7日の日刊ゲンダイによりますと、次のとおりです。
 石原知事は、五輪招致を目的とした豪華海外旅行を繰り返しています。
 06年6月には、3570万円をかけたロンドン視察(18人)、
 09年6月には、2,500万円かけてスイス(10人)
 09年7月には、740万円かけてシンガポール(7人)
 09年8月には、3300万円かけてベルリンの世界陸上(13人)
 08年8月には、6500万円かけて北京五輪(14人)、夫人同伴です。
 これらは、飛行機は、チャーター機やファーストクラス、ホテルは超一流ホテルの利用です。
 09年4月には、3億1700万円かけてIOC視察、4日間
 09年3月には、7000万円かけて「東京レインボーウォーク」
 09年9月には、8000万円かけて「応援大パレード」
 五輪PR用の旗に1億円(1枚200円)
 この中に入っているかどうか、分かりませんが、東京都の「招致本部」とNPO法人「招致委員会」がCMをはじめとする招致の“機運盛り上げ”のために使ったお金が3年間で、95億円です。萩本欽一氏など多くのタレントを使いました。このうち約3分の2が税金です。招致活動の中心には、大手広告代理店の電通がいたために、宣伝広告費を貰う立場にあるメディアも大きく取り上げなかったようです。
 プレゼンも石原都知事が、「プレゼンは、東京が一番よかった」と言うものですから、招致委員会が作成したものとばかり思っていましたら、実は企画構成はイギリスの代理店に丸投げでした。12年の夏の五輪を開催するロンドンの招致活動費は、60億円だったそうです。たしかに東京都は、金持なので、150億円など何の痛みもないのでしょうが、この感覚が、新銀行東京のデタラメ融資にも、築地の移転にも表れているように思います。石原知事もまさか政権が民主党に替わると思っていませんでしたから、小沢前代表を「国を売った人間だ」とか、鳩山前代表の献金問題を「脱税に近いし、完全に詐欺だ」と散々に罵っていました。それが、政権交代が起こるや、鳩山首相にコペンハーゲンに行って、演説をしてくれとお願いし、帰国するや、その足で鳩山邸を訪問して、出席のお礼を言いに行っています。最初は、皇太子に行ってもらう予定でしたが、宮内庁との仲が悪く、あっさり断られています。
 しかし、東京は、もともと、ちゃんとしたメーンスタジアム用地がないのです。無理な招致だったのでしょう。これに大金をかけました。大阪は、30億円の招致費用で、当時の市長は訴えられました。東京は、どうなるのでしょう。しかし、石原知事のやり方は、今件にかぎらず、鳩山首相が代表時代に言っていたように「傲慢不遜」です。
 中学時代の同級生に多少、成績が良かったのがいたのですが、日頃、大きな口を叩いていて、生徒会長に立候補しました。自分よりも下と思っていた他の立候補者に負けて、落選しました。そのあと、弁解ばかりしていたことを思い出しました。

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