2009年8月19日水曜日

サル餌やり禁止条例

 大阪府箕面市が箕面公園周辺に生息するニホンザルの増加に伴って、サルへの餌やりを禁止する「サル餌やり禁止条例」を制定しました。悪質なケースには3千円程度の過料支払いを求めるそうです。
 もともとは、箕面市が観光目的で昭和29年から餌付けを始めたものです。31年には府営箕面公園を生息地とするニホンザルが天然記念物に指定されました。市は適正数を200匹としていたものが、約600匹に増え、住宅の屋根に登ってアンテナを壊したり、農作物を荒らす被害が増えています。
 餌付けが進み、観光客が与えたカロリーの高い餌を食べるうちに、体力がつき、2~3年に一度の出産が毎年になり、高齢出産も増えて、急速に数が増え始めたようです。市は、一転して観光客に餌をやらないように求めましたが、観光客の餌やりがいっこうに減らないために条例制定に踏み切りました。9月から施行されます。
 全国では、年に約1万匹のサルが捕獲され、処分されています。大分県の津久見市では畑を荒らすサルを訓練した犬で追い払う「モンキードック」事業を始めたり、大津市では捕獲したサルを雌雄に分けて繁殖を防止しています。大分市の高崎山のニホンザルも天然記念物に指定されていますが、避妊薬を投薬したりして、増加を食い止めています。しかし、いずれも試行の段階のようです。決定的な方法は、見つかっていません。
 サル以外にも、鹿の害も問題になっています。いずれ、これらも保護か、駆除か決めなければならないようです。

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