2009年3月23日月曜日

中国移動の社会活動

 世界最大の通信キャリアは、中国の中国移動です。今や、4億8000万以上のユーザーを持っています。日本の通信キャリアは、ユーザー数が飽和の状態にあるため、今後は、どんどん差が開くことになるでしょう。
 最近、その中国移動の総裁である王建宙氏が「2008年企業社会責任報告書」を発表しました。これによりますと、中国移動は2008年1~9月の9カ月間で443億元(約5800億円)の税金を納めました。中国移動は、1.7兆円の利益を生み出しています。王建宙総裁は、中国移動は、五大社会責任プロジェクトを作り、これに2008年で195億元(約2600億円)を投入し、優れた効果を得たと発表しました。
さらに、2007年に中国移動はGDP成長1.35%に寄与し、国民経済内需拡大の2.36%に寄与したと述べました。積極的に社会責任を担うことは、大手企業として当然と考えており、中国移動は「正徳厚生臻于至善(国民の生活を豊かにするために、勉強して自分の能力を高め、知識を用いて、他人や社会に貢献して、完璧にしてゆく)」の理念で行動しています。それも、一時的な活動でなく、持続的に行うとしています。
 王建宙氏は、五大社会責任プロジェクトを進め、大きな成果を上げたと述べました。「農村プロジェクト」については、195億元(約2600億円)を投入し、6万の遠隔地の村にモバイル電話サービスを提供しました。2008年12月までに、農村ユーザー数は1249万件を超え、日に1300万件のSMSを発信しています。「生命プロジェクト」については、2008年に3603名のエイズ孤児を援助しました。中国にはエイズ患者が多いのは、よく知られています。また、「もっとも困窮状態にある母親のための居住プロジェクト」を実施して、一部の母子家庭の居住問題を解決しました。持続的に農村部の生活困窮に陥った老人に白内障手術の治療費の援助もしています。
 「文化プロジェクト」については、不良情報の取り締まりを強化し、843万件の不良情報の通報を処理しました。公衆寄付についても、20万人の人が このイベントに参加し、800万元(約1億円)を寄付しました。また、総計395万台の廃棄携帯端末と部品を回収しています。従業員ボランティア協会を立ち上げ、オリンピックとパラリンピック期間に従業員2451名をオリンピック開催都市ボランティアとして、25000時間(一人10時間)のボランティア活動を行いました。
 日本の通信キャリアもこのような社会的な活動をしているのでしょうか。利益を稼ぐことに専念することは分かりますが、このような公益事業は、中国移動がやっているような社会活動が必要に思います。

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