2008年10月14日火曜日

PEACE,POT,MICRODOT

 三浦和義元社長が、日本時間の10月11日、ロスの留置場の独房でTシャツで首を吊り自殺しました。多くの人が、まさかと絶句したことでしょう。ロス警察の監視の甘さも指摘されています。しかし、今、この時期になぜ自殺したのでしょう。今年の2月22日にサイパンで逮捕されて8か月。あっという間でした。かれは、1981年にロスで銃撃事件があって以来、27年間は、このことで過ごしました。享年61歳でした。一生の半分をこのロス疑惑で過ごしたことになります。週刊誌にもいろいろ書かれ、そのつど、弁護士とともに戦いました。損害賠償も相当に勝ち得たようです。しかし、「ロスで始まり、ロスで終わるのかな」と、今回の拘留で本人も言っていましたが、ほんとにロスで終わりました。健康にもかなり注意していたようなので、なぜ自殺をしたのか、不思議さが拭えません。
 自殺の理由というのは、発作的かもわかりません。自殺していなければ、移送→起訴前罪状認否→予備審問→起訴→陪審員選定→裁判開始→評決→量刑言い渡しとなります。すぐに1年や2年は、かかるでしょう。今回のサイパンの拘留だけでも、弁護士費用などに相当のお金がかかったはずです。そして、ロスでも無罪を勝ち取るには、莫大な費用がかかることでしょう。最近は、執筆活動やライブなどで生計を立てていたようですので、懐はそれほど豊かではなかったように推察します。有罪になった場合の刑期や、その刑期の過ごし方、裁判費用などを考えたのでしょう。どうしても明るい結果が見えて来なかったのかも知れません。しかも、異国です。
 しかし、三浦氏が無罪であれば、個人にとっては、今回の事は、非常に酷です。日本の最高裁で無罪であったものが、他国で拘留されたのです。たしかにグレーではありましたが、日本の最高裁で無罪だったのです。日本の外務省もなにか抗議すべきではなかったのでしょうか。これが、逆だったら、すぐに釈放したような気がします。
 ロスへの移送時、かれが被っていた帽子が、どういう意味なのか、知りませんでした。飛行機に乗り込む姿も堂々としていました。帽子の文字は、規制薬物を意味するスラングだそうです。ドラッグと深い関係にあったピッピー文化の流れをくむ用法で、話を切り上げる際の文句だそうです。「よろしく。さようなら」程度の意味でしょうか。今となれば、意味深な帽子でした。
 銃撃事件の殺人罪は証拠不十分で無罪でしたが、殴打事件では、実刑判決を受けています。妻の一美さんが、銃撃されて死亡し、三浦氏は、1億6000万円の保険金を受け取りまた。しかし、これも遠い話となりました。

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