2008年10月30日木曜日

事故米、汚染米

 農水省からは、どれだけ事故米があったか、いまだに正確な数字は出て来ません。太田誠一農水大臣、白須敏朗次官は、事件を明確にしないまま、さっさと辞めてしまいました。まったく無責任です。こういう形で辞めるのであれば、もらっていた大臣報酬、次官報酬も返納すべきでしょう。

 さて、この事故米がどのくらいあったのか、農水省は分からないとしています。どうも、汚染米とは、農薬メタミドホスに汚染された中国産もち米や農薬アセタミプリドに汚染されたベトナム産うるち米などのことをいうようです。広義の事故米、狭義の汚染米ということでしょうか。しかし、農水省は事故米という言葉しか使っていないようです。

 大阪市北区の三笠フーズに始まった事故米の不正転売は、日本国中に広がりました。熊本の美少年酒造や多くの酒造メーカーにも飛び火し、名古屋名産のういろうにも使われたようです。三笠フーズの冬木三男社長(73)の公表した文書には「政府売却工業加工米(汚染米)“横流し”のお詫び及び釈明」の中に経緯をしるしていますが、農水省のことには、一切触れていません。自社の宮崎顧問から「もうかると言われ」やったと言っています。三笠フーズは375業者に流したようです。このうち、12業者のみが、在庫で保有していたり、非食用として処理したために広がらなかったようですが、その他の363業者は、これを食用として使用したか、転売したことになります。

 これを見抜けなかった大阪農政事務所も大きな問題です。3回も警告を発しているのです。3度目には「本省が関心を持っているので、行動は慎重にしてほしい」と忠告までしています。農政事務所の元課長らは接待を受けています。また、自民党の議員は、あろうことか三笠フーズから政治献金まで受けています。

 最初に戻って、事故米はどれだけあったのでしょう。農水省は、調査中と述べるのみで、詳細を出して来ません。場合によっては、自民党が選挙を慮って出させないのかも分かりません。自民党の村田吉隆国対副委員長は、「各省庁の判断で野党の資料請求に応じず、自民党の国対副委員長に相談すること」と指示しています。結局、いくらあるか分かりませんが、会計検査院の報告書から見ますと次のとおりです。事故米の販売総量は、2767トンです。1998年から異常に増えています。ここから何があったのでしょう。工業用糊が増えたはずがありません。わたしたちは、10年前から、汚染米を食べさせられていたかも分かりません。おかきやせんべいなど、怖いことです。農水省の人間は、食品を扱う資格はありません。民主党の活躍を期待しましょう。しかし、自民党の若手議員は、なぜ立ちあがらないのでしょう。立ち上がるのは、選挙のときだけです。

年度

販売数量(トン)

95

7

96

49

97

133

98

1212

99

1508

00

3859

01

1652

02

1695

03

4578

04

4293

05

1781

20767

0 件のコメント: