2008年8月2日土曜日

自殺者

 こういう暗いことは、取り上げたくないのですが、現実を直視する意味で、とりあげました。「自殺実態白書2008」というものが公表されています。これによると、自殺に追い込まれるまでに、鬱病、家庭不和、負債など平均して4つの要因が連鎖しているそうです。最も多かった要因は「鬱病」で、続いて「家庭不和」、「負債」、「身体疾患」、「生活苦」、「職場」の順でした。年間自殺者は、平成10年から10年連続で3万人を超えています。この間に消失した生涯賃金は、計約22兆1200億円に上ると推計しています。
 自殺率が最も高かったのは、山梨で、ついで秋田、青森の順でした。自殺者数を発生地の警察署ごとにみると、もっとも多いのが、青木ヶ原樹海を抱える山梨県富士吉田署でした。やはりと思いますが、気持のいいものではありません。
 性別では、圧倒的に男性で71%でした。年代別に見ると、一番多かったのが、60歳以上で前年比8.9%増の1万2107人、次いで50歳代、40歳代の順です。死は急がなくとも万人に公平に訪れます。行政は、これらの原因を十分に分析して、自殺者数が減っていくように心豊かな国にしていってほしいものです。故丹波哲郎氏は、「自殺は絶対にだめだ、天国にはいけない」と言っていました。そういう人が、また必要かもわかりません。

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