2008年7月26日土曜日

大仏商法と鹿

 奈良には修学旅行で行かれた方も多いと思います。筆者は、40年以上、奈良県に住んでいます。奈良をこよなく愛しているといえるでしょう。アメリカや中国の要人を案内するとみな感激して帰ります。奈良県には、世界文化遺産が3件(個々にいえばたくさんあります)、国宝の建造物が64件71棟でいずれも全国最多です。国宝の美術工芸品は147件で東京、京都に次いで3位です。それなのに、宿泊客数は、116万人で47都道府県中で最下位です。平成22年の奈良遷都1300年祭に向けて、ホテル建設の大ラッシュです。しかし、この不振は大仏商法にあります。知恵を出さなくとも、そこそこの観光客は、大仏目当てに来ます。しかし、奈良には、観光資源が豊富なのです。わたしが奈良を離れられないのは、まさにこの魅力です。是非、奈良をゆっくり訪ねてください。奈良を南に下れば、飛鳥、さらに下れば吉野があります。これらの地区は、日本のふるさとともいえます。
 奈良公園で残念なことは、昨年の鹿の死亡が、過去最多の380頭でした。今、奈良には、1128頭の鹿がいます。オスが262頭、メスが695頭,新たに生まれた小ジカが171頭。ピーク時の9割になっています。一番多いのは、疾病で、ついで交通事故です。奈良公園には、車で入ってほしくないものです。今は、かわいい子鹿が生まれています。大事にしたいものです。しかし、奈良には、ゆっくり訪ねてください。いいところがたくさんあります。南の吉野も桜の季節でないときもいいものです。

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